京王線内の殺人未遂事件で注目された鉄道車両内の安全と「貫通路」について考える

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扉が開かず、窓から逃げ出す

 新しい年となる2022年の鉄道界は、2021年秋に発生した事件の余波に引き続き揺れている。10月31日の晩、京王電鉄京王線の特急列車の車内で若い男が突然、刃物で見ず知らずの人に切りつけた挙げ句、火を放って乗客を混乱に陥れた事件は車内の安全について波紋を投げかけた。そこから浮かび上がった鉄道車両の「貫通路」の問題について、鉄道ジャーナリストの梅原淳氏が解説する。

 炎の上がった車内で逃げまどう乗客、やっとの思いで駅に停車したと思ったら扉が開かず、窓から逃げ出す――。...

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