「日大の女帝」田中理事長の夫人がかつて作った幻のCD 結婚前は演歌歌手として活動

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「私も歌ってあげる」

 CDのジャケットには飛び立つ飛行機が描かれ「松山空港」というデュエット曲で「伊予三予(いよさんよ)」という歌手と有沢ゆき子が登場する。優子夫人のことだ。作詞は北島三郎や前川清の曲を担当してきた中谷純平氏、作曲はご当地ソングを多く手掛けている西村光司氏である。

 その西村氏が言う。

「CDを作ったのは伊予さんで、彼は東京・中野で不動産会社をやっています。音楽が大好きで歌手の三善英史さんなど音楽関係者とも交流がある人です」

 そこで伊予三予氏にも聞いてみる。

「私の故郷である愛媛を盛り上げたいと思ったのがCD制作のきっかけです。また日大OBでもある私は『ちゃんこ料理たなか』の常連だった。通っているうち優子さんがプロ歌手だったことを知って、CD制作の相談をしたのです。そうしたら“私も歌ってあげる”と協力してくれた。値段がついていないのは“お金は取っちゃだめ。お世話になった人に配りなさい”とアドバイスされたからです」

 配布したのは数百枚という伊予氏に事件のことを聞くと、

「驚きの一言しかありません……」

 そして気になるのは優子夫人の今後である。

 前出の記者によると、

「田中前理事長の逮捕状には“妻との共謀”という一文があったのですが、従属的立場という判断で地検は立件を見送りました。彼女は9月の家宅捜索後に階段から落ちて頭を打ち、日大病院に入院したままで体調面についても考慮したと思われます」

週刊新潮 2021年12月30日・2022年1月6日号掲載

ワイド特集「『人間研究』寅の巻」より

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