BTSやBLACKPINKに続く2022年期待のK-POPグループは?
6人のガールズグループ
BTSが牽引・独走した今年のK-POP界。米国での活動や国連での演説、そしてCMと引っ張りだこの1年だった。兵役問題をめぐっても話題に事欠かず、図らずもその存在の大きさを示した。現在は長期休養に入ったBTSや人気女性グループBLACKPINKに続く、2022年期待のグループについて、現地在住ライターの田中美蘭氏が報告する。
期待の筆頭は「IVE(アイヴ)」というグループで、所属のスターシップエンターテインメントからは宇宙少女以来、5年ぶりとなるガールズグループとなる。
メンバー全員が14~19歳までの10代で、メンバーはユジン、ガウル、レイ、ウォニョン、リズ、イソの6人。レイは愛知県出身の17歳である。
12月1日にデビュー曲となる「Eleven」のMVが公開されるや否や、その完成度とクオリティの高さから話題となり、公開から2週間でMV再生数は4000万回を記録。地上波のSBSとMBCの音楽番組でも初登場1位という快挙を成し遂げた。
彼女達の触れ込みは「完成型グループ」というもの。「完成型グループ」とは新人でありながら既に新人の域を越えてルックス、歌、ダンスが完成されたタイプのグループであり、グループ名も英語の「I HAVE」と意味から「私達が持っているすべてを見せる」という思いが込められ、所属先のスターシップの満を持した意気込みが伝わってくる。
中南米からも?
子役モデル歴があるイソや宮脇咲良が所属した「IZ*ONE」のメンバーだったユジンとウォニョンなど、芸能界での活動経験があるメンバーはいるが、残りの3人はこれが正真正銘のデビューになる。その割に、6人のパフォーマンスはキャリアを積んだスター然とした風格が漂っていた。
IVEは韓国籍5人に日本国籍1人という構成だが、「多国籍メンバー」の代名詞とも言えるグループがTwiceで、韓国5、日本3、台湾1となっている。韓国のみならず広くアジア圏でオーディションなどが展開されてきた結果とも言えるだろう。
アジア圏と言えば、BLACKPINKのリサ、NCTのテン、GOT7のベンベン、CLCのソン、(G)I-DLEのミンニ、ナッティー(ソロ歌手)など、特にタイ出身のメンバーが存在感を高めている。
タイでは2010年代から韓流ブームが起こり、K-POPやドラマ、コスメ商品などが人気を集めるようになった。当時筆者はタイのバンコクで生活していたが、街中の露店では、K-POPグループのCDや、ドラマ、映画のDVDのコピー版(もちろんこれらは正規品ではなく違法である)がたくさん売られていた。一方で、デパートの化粧品売場では資生堂やSK-II、CHANELやChristian Diorといった海外の高級化粧品と並んで、韓国コスメのコーナーまで作られていた。韓流ブームが原石を育て、スターとして開花させたということになるだろうか。
現在はアジアを中心とした外国人メンバーが多いものの、中南米でもK-POPが人気だということから、そのエリアからのメンバーが誕生するかも知れない。
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