跋扈する「コピペ裁判官」たち “NHK受診料”の誤記もそのまま判決文に、のお粗末
「いのちのとりで裁判全国アクション」の小久保哲郎弁護士が語る。「現在はPDFの文面をワードに転換するソフトなど様々な方法もある。断言はできないがコピペと見たほうが自然でしょう。誤字 があるのは、この裁判でも重要な論点の判断部分。考えて文を作っていれば誤字には気づいて当然。論理展開も文脈もほとんど一緒で不自然極まりない。判決文は陪席裁判官が起案してもう一人の陪席と裁判長、さらに書記官がチェックするはず。それでも間違いに気づかないなど、自分の頭で真剣に考えていない証拠です」。
厚労省は社会保障審議会の生活保護基準部会の意見も聞かず、独自の算出方法で「デフレ調整」を行い、「生活保護者はデフレの恩恵を受けている」として580億円も保護費を削減した。
小久保弁護士は「大阪地裁判決は、生活保護世帯があまり買えないパソコンやテレビなどの大幅な物価下落の影響を増幅させた点で引き下げが違法だと正面から判断しました。これに対し、敗訴判決は、似たような表現でその判断から逃げている。各地の判決を分析した準備書面を大阪高裁に提出しましたが、その中で信濃毎日新聞がコピペ判決の部分をスクープしてくれたんです」と話す。
違憲訴訟を進める「引き下げアカン! 大阪の会」の雨田信幸事務局長は「原告は命を懸けて訴えている。ふざけるなと言いたい。コピペ問題によって裁判官のいい加減さが明らかになった。裁判官が勝手に事実を誤認したまま判決文に記載している事例や、同音異義語を混在して判決文に記載しているので原告側が問い合わせをしたらあっさり間違いを認めるなどの事例もあると聞きます。原告にとっては許せない出来事です」と話す。
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