辛口コラムニストが選ぶ2021年「連ドラ」ベスト3 1、2位は冒険と実験が山盛りの良作
年末恒例、辛口コラムニストの林操氏による、2021年の連続ドラマ総括。ワースト篇に続いてベスト篇だ。駄作の豊作だったワーストに対し、はたしてベストの評価は?
***
【写真】映画・ドラマ制作者3人に聞いた「うまい演技とは何か」「うまい俳優の実名」
アナ:連続ドラマの2021年のベスト&ワースト発表、ワースト3に続きましてベスト3です。選出はワースト3と同じく、非国民生活センター・TV主席研究員の林操さんです。さっそくお願いしましょう!
林:了解、では発表します。民放プライム帯(夜7~11時)の連ドラ年間番付、2021年のベスト第3位は……
●「ドラゴン桜」(4月期/TBS系/日曜劇場/平均世帯視聴率15・3%[ビデオリサーチ調べ、関東地区:以下同])
●「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」(7月期/日テレ系/水曜ドラマ/11・39%)
……の2本です!
アナ:どちらもハヤシさんが高く評価されていた作品ですが、3位に来ましたか。もっと上位に入るかと思っていました。
林:評判にもなったし数字も獲れたし出来も悪くない、そういうドラマが3位で、その上にさらに上があるということは、今年は良作もまた豊作だったと喜んでいいのかもしれません。ワースト篇では駄作が豊作だったと言ったけれど。
授賞理由
アナ:良作が多かったということなら、それは何よりです。では、「ドラゴン桜」と「ハコヅメ」を3位に選ばれた理由を教えてください。
林:プラスに評価できる理由はすごく単純です。
▼阿部寛、戸田恵梨香という実力も人気もあるスターが実力を発揮して人気を得た
▼彼らの主演作に相応しく、脚本や演出、撮影、美術といった裏方や助演陣が、ツッコミどころの少ない仕事をきっちりこなした
▼その結果、「ドラゴン桜」なら生徒役たち、「ハコヅメ」なら永野芽郁といった若手たちが大きく伸びた
……この3つ。
アナ:どれも当たり前と言えば当たり前の理由ですね。裏返せば、それができていないドラマがけっこうあると……。
林:そのと~り! ヒッジョ~に、キビシ~ッ!
アナ:あ、ワースト篇に続いてベスト篇でも財津一郎さんが登場。
[1/5ページ]