「巨人・原監督」が「新庄&稲葉・日ハム」を自由契約になった「西川獲得」に失敗した理由
獲得の「別の側面での悪影響」
この球団関係者が続ける。
「梶谷に代わって、生え抜きの松原聖弥外野手が台頭し、今季は主に1番を任されていました。同じ外野手の1番候補が飽和状態となっているにもかかわらず、走力は優れているとはいえ、弱肩で貧打の西川をわざわざ獲りに行く必要性があるのかと球団やチーム内の多くが首をかしげていた。外野手は他にも主力の丸佳浩、それに八百板卓丸や重信慎之介らが控えており、亀井善行が今季限りで引退したとはいえ、メンツは揃っている。繰り返しになるが、西川獲得の必要性があったのか、疑問符がいくつもついてしまう」
それだけではない。西川の獲得にはチーム内から、「別の側面での悪影響」も心配されていた。同じ古巣・日本ハムでチームメイトに対する暴力問題を引き起こし、今年8月に無償トレードで巨人入りした中田翔内野手の存在があったからだ。
「西川は日本ハム時代、中田のことを兄貴分として慕っていました。言わば“中田軍団”の参謀格。巨人移籍が決定的と一時ささやかれていた今月上旬には中田も『遥輝、ホンマに来るの?』と一部メディアに西川の下の名前を口にし、逆取材していたほど昵懇の関係です」
と、スポーツ紙担当記者。
茶髪を黒くしてヒゲもサッパリと
この記者が続ける。
「2人は日ハム時代にいわゆる“オラオラ系”同士でツルみながら意気投合し、一部の若手が近寄り難い雰囲気を作り出すこともしばしばあったのは周知の事実。だから巨人で“再合体”すれば、中田も西川もまた悪い方向へ進んでしまうのではないかという懸念もあった。中田とのかつての関係性を憂慮していた某巨人の主力は『上の決定事項なのかもしれないけれど、西川は絶対に獲らないほうがいいと本気で思う』と一部の巨人番記者に思わず耳打ちしていたぐらいです」
しかし、旗振り役の原監督は西川獲得にこれほど球団、チーム内から異論が噴出しても最後まで諦め切れなかったようだ。
「原監督は、周辺に漂う否定的なムードにはほとんど耳を傾けようとはしなかった。むしろ西川が茶髪を黒くしてヒゲもサッパリと剃り落とし、“巨人入り”をアピールするかのような姿勢を一時見せていたことで、“これでウチに来てくれるだろう”とタカを括っているところがあったようだ」(前出の球団関係者)。
ところが終わってみれば、西川の新天地は楽天で決着がついた。22日朝、スポーツニッポンが発表直前に報じるまで、どこにも明るみに出なかった電撃入団。泡を食う格好となったのは巨人・原監督であろう。
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