54歳「三浦知良」は何処へ J3下位チーム、JFLなら「茨の道」という声が上がるワケ

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“キング・カズ”こと三浦知良(54)の周辺が騒がしい。現役続行を求めて新天地を探しているカズに対し、辛口評論で知られるセルジオ越後氏が、今シーズンはアディショナルタイムの1分しかプレーしていないことに噛みついたことが発端だ。

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「カズの広告料収入が横浜FCの財源になっている」との発言は事実誤認のためすぐに撤回して謝罪したものの、「試合に出られなくなったら戦力外」となるのがプロの世界と苦言を呈した。

 そんなカズに、実兄の三浦泰年氏が監督を務めるJFLの鈴鹿ポイントゲッターズを始め、同じくJFLの高知ユナイテッドSCとFC大阪、J2リーグのFC琉球、J3リーグのYS横浜、関西1部リーグのおこしやす京都AC(今年の天皇杯では2回戦でJ1の広島に5-1と圧勝)、25日の入替戦での勝利により来シーズンは関東1部リーグに昇格する漫画家の高橋陽一氏が代表を務める南葛SC、海外リーグのアルビレックス新潟シンガポールの8チームがオファーを出した。

 カズと最後に話したのは2014年6月13日、サンパウロからレシフェへ向かう飛行機の中だった。翌日にブラジルW杯初戦のコートジボワール戦を控え、カズはいつものようにビシッとスーツを着こなしつつ、柔和な笑顔で日本の健闘を楽しみにしていた。

 カズとの出会いは、彼がブラジルに兄と共にサッカー留学していた時代だから、もう30年以上も前の話だ。余談だが、85年には、現在は大宮アルディージャの監督で元日本サッカー協会の技術委員長を務めた霜田正浩氏も高校卒業後にブラジルへ渡り、ヤス、カズと一緒に青春時代を過ごした。

「50歳はキツいぞ!」

 その後のカズのサクセスストーリーは改めて語る必要はないだろう。ブラジルで南米での日本人プロ第1号となりゴールも決めた。日本に帰国してからはヴェルディ川崎などで活躍し、05年に横浜FCへと移籍した。東京プリンスホテルでの移籍会見では「プロとしてスタートを切ったサントスやセリエAのジェノア、神戸、横浜と、港町のクラブと縁があるのかもしれない」と移籍に際しての感想を述べていた。

 横浜FCで迎えた2年目の06年2月下旬、熊本でキャンプ中のカズにインタビューをした。チームの練習が終わっても、カズは自身専用のトレーナーやコンディショニングコーチ、いわゆる“チーム・カズ”でさらに負荷をかけた自主トレを毎日欠かさなかった。若手選手がホテルに引き上げるなか、スラローム走やダッシュを繰り返す。当時はすでに38歳だったが、年齢を感じさせない動きを見せていた。

 そしてインタビューが終わり、雑談タイムとなったところで、カズが「今月でもう39歳ですよ(26日が誕生日)」と年齢のことに触れた。そこで彼を励ます意味で、イングランド代表のスタンレー・マシューズ(初代の欧州年間最優秀選手)は50歳まで現役でプレーしたことを伝え、「40歳はまだまだこれから。マシューズのように50歳までプレーしたら」と言うと、「50歳はキツいぞ!」と笑いながら応じてくれた。

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