日本を襲うオミクロン株 すでに感染爆発の「南ア」「イスラエル」「英国」の致死率はどれくらいか
南アの現状
そもそも世界で最初にオミクロン株が確認された南アフリカでの現状を見ると、それほど死者数は増えていない。
「今年7月上旬、南アフリカではデルタ株の感染拡大が発生し、同国で『第3波』が記録されました。例えば7月8日を見てみると、1日で約2万人が感染。対前日比138%増という厳しい状況でした。死者は411人に達し、致死率は1・91%を記録したのです」(同・記者)
一方、オミクロン株による感染が拡大すると、感染者数や死者数はどのような数字に変化したのか、最新の12月23日と24日のデータを見てみよう。
「23日と24日も、同じように1日に約2万人の感染が確認されています。対前日比は136%、100%の伸び率を示すなど、オミクロン株が猛威を振るっていることが分かります。ところが死者数は99人と75人で、7月に比べると桁が1つ違います」(同・記者)
この傾向が、より顕著なのがイスラエルだという。
「12月の第1週における感染者数は300人から500人の間で上下していました。ところが12月21日に1356人を記録してからは、常に1000人を超えています。一方、死者数は21日以降、2桁が大半で、1桁という日もあります。全体的な傾向としては低く抑えられています」(同・記者)
イギリスも死者数は抑制的
アメリカ、フランス、ドイツといった国も調べてみたが、1日の感染者数データに極端な上下が存在するなど、傾向を掴みにくかった。しかしながら、オミクロン株の感染拡大によって死者数も比例して増加していることを示すデータはなかった。
「イギリスでも南アやイスラエルと同じ傾向が見られます。23日と24日の感染者数はそれぞれ、10万5790人と12万2255人でした。一方、死者数は142人と149人で、致死率は0・1%と0・3%という値になりました。ちなみに同国の7月5日から11日における感染者数は1日3万人台、死者数は30人台で推移しました」
オミクロン株による感染拡大が急カーブを描いても、死者数は比例していないことになる。
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