妻の連れ子に迫られて…狂った「再婚サラリーマン」の家庭生活 そして残った大きな謎

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平然としている娘に覚えた恐怖

 要子という女性が言うには、透さんの娘が自分の恋人にストーカー行為をしている、と。だが透さんには、そのころの娘の様子から、そんなことをしているとは思えなかった。

「要子という女は、やたらと酒を勧めてくるんです。話の内容が重かったせいもあって、僕も空きっ腹にどんどん飲んでしまった。気づいたらホテルの部屋にいました。そのあたりの記憶がないんですが、どうやら要子と関係を持ってしまったらしい。使い終わった避妊具まで見せられました。何がなんだかよくわからないままに、要子がしがみついてきて、その“女の匂い”にくらくらして、要子と関係をもってしまった。あの夜はどうかしていたんだと思います」

 要子さんにはその後も誘われた。「私を拒否するなら、みこちゃんにバラす」と言われ、断り切れなかったのだという。だからといって関係を続けるのはおかしいだろうと個人的には思う。そんな不信感が透さんに伝わったようだ。

「他に手段があるはず、誘われるままに出向くのはおかしいと思うでしょ? 僕も今ならそう思うんです。だけどあのときはなぜか要子との関係を切りたくない気持ちと、妻や娘にバレたらすべてが終わるという恐怖があって……。要子という女性にそれほど強烈な魅力があったのも確かです」

 不定期に呼び出されては要子さんの魅力に負け、壮絶ともいえるような性的関係を持ち続けた。彼女の欲望は非常に強く、どうがんばってもなかなか帰してもらえないのだ。

 そしてとうとう、“あの日”がきた。透さんが要子さんとホテルの部屋で行為に及んでいるとき、ふと気配を感じて顔を上げると、娘がじっと見ていたのだ。

「一気に思い切り萎えました。娘は黙って出て行った。要子にどういうことだと尋ねたら、みこちゃんに聞いてと。あわてて娘の後を追って自宅に戻ると、娘と息子と妻と義母がにこやかに談笑している。妻は僕の顔をみるなり、娘が高卒認定の資格をとった、と。おめでとうという声が震えているのが自分でもわかりました。娘は『とうちゃん、ありがとう』と。『来年か再来年、大学に合格するから』と笑顔を見せるんです。怖かったですね。この娘はどういう心理状態なんだろう、と」

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