再会できたら頭をたたいて「ばか」と言ってやりたい 養老孟司さんがつづる愛猫まるの死
この2年ほど、毎日のように誰かの「死」を意識させられ続けた方も多いのではないだろうか。メディアでは連日、定時に必ず「新型コロナ感染者数」とセットで「本日の死者数」が伝えられてきた。
その数字が大きければ衝撃は大きいが、一方で見知らぬ誰かの死ならば、ある程度は冷静に受け止められるだろう。『バカの壁』で知られる養老孟司さんはかつて著書『死の壁』の中で、死を3種類に分けて論じていた。「見知らぬ誰か」の死は「三人称の死」で、「近しい人の死」が「二人称の死」、「自分の死」が「一人称の死」。...