福本莉子、デビューから4年で「消えた初恋」ヒロインに まさに“東宝シンデレラ”な歩みを振り返る

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 今最も勢いのある芸能事務所といえば、東宝芸能が真っ先に思い浮かぶ。もともと銀幕で活躍する女優が多く所属していたが、ベテラン勢には斉藤由貴(55)や沢口靖子(56)といった面々が、中堅どころなら長澤まさみ(34)らがいる。

 彼女たちに続くのが現在、朝ドラヒロインを務める上白石萌音(23)や妹の萌歌(21)、そして浜辺美波(21)などだが、さらに若手には注目株がいる。福本莉子(21)だ。12月18日に最終回を迎えた連続ドラマ「消えた初恋」(テレビ朝日系)にヒロイン役で出演した女優だといえば、お分かりになる人もいるかもしれない。まずは簡単にプロフィールを紹介していこう。

 2000年11月25日の大阪府生まれ。身長156センチ、血液型はB型で趣味はピアノ、そろばん、英会話。ゲームも好きで「ポケットモンスター」にハマっていた時期もあったようだ。特技は水泳とサッカーで、中学時代はサッカー部に所属。右サイドハーフのポジションを担っていたという。

 芸能界入りのきっかけは、2016年に開催された第8回東宝「シンデレラオーディション」だった。福本はグランプリと集英社賞(Seventeen賞)をW受賞。当時は高校1年生だった。翌17年1月に「にじいろジーン」(関西テレビ)でテレビデビューすると、4月にはNHK Eテレの「高校講座 物理基礎」で初のレギュラー番組を獲得。18年4月にはテレビアニメ「ひそねとまそたん」(東京MXほか)の主題歌「少女はあの空を渡る」で歌手デビューも果たした。

初舞台にして初主演

 スクリーンデビューは翌5月18日公開の「のみとり侍」だった。阿部寛主演の時代劇で下町娘・おみつ役に扮し、初々しい演技を披露している。さらに同年6月から上演されたミュージカル「魔女の宅急便」ではキキ役に大抜擢され、初舞台にして初主演を務めることとなった。

 まさにトントン拍子の活躍で、20年にはドラマと映画合わせ7本もの作品に出演している。そのうちの1本が、アイドルグループ・乃木坂46の3人が主演を務めた映像研には手を出すな!だった。3人の女子高生がアニメ制作にまい進していく異色の青春ストーリーで、彼女が演じたのは“映像研”を設立しようとする3人の前に立ちはだかる“大・生徒会”のメンバーの阿島九役であった。自由気ままなキャラの阿島は生徒会の切り込み隊長ともいうべき存在。当時、福本は「原作ではまだフォーカスされていない謎に包まれた登場人物。悩みながら監督と相談して1からキャラクターを創り上げました。どうやったら面白く表現できるか、を意識しながら精一杯挑戦させて頂きました」とのコメントを残しているが。その言葉通り、暴れに暴れた演技を見せた作品となり、強いインパクトを残したのであった。

 20年は彼女にとってターニングポイントでもあった。8月には「思い、思われ、ふり、ふられ」で待望の映画初主演を、10月には「歴史迷宮からの脱出~リアル脱出ゲーム×テレビ東京」(テレビ東京系)で、テレビ地上波の連続ドラマ初主演を果たしたからだ。

「思い、思われ、ふり、ふられ」は、福本を含む浜辺美波、北村匠海、赤楚衛二ら4人が主演する高校生の青春群像劇だった。福本が演じた市原由奈は消極的でおっとりとした性格で、自分に自信が持てない、人と話をするときも目を見られず下を向きがちな女の子。北村匠海が演じる山本理央に片想いしてしまう、という役どころだった。このみずみずしい青春ラブストーリーで、福本は切なくすれ違う恋愛模様と、そのときどきの複雑な心情を繊細に見事に演じきったのである。

「歴史迷宮からの脱出」では、おバカでギャルな女子高校生・谷田純を演じた。見た目はかなり派手な部分があるが、自由で明るく楽しい女の子を生き生きと好演。ギャップのあるこの2役を見事に演じ分けたのである。

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