宝塚から日活ロマンポルノへ…朝比奈順子さんが仲間と振り返った80年代の黄金期【2021年墓碑銘】
「恋愛は一途に尽くすタイプ」
生涯、独身だった。
「顔が目立つので、食事をしただけの相手とも交際が噂され困ったことも。恋愛は一途に尽くすタイプでつき合うと長い。“いいの、私がそうしたいんだから”と言っていました」(風祭さん)
2013年には週刊新潮で、風祭さん、寺島まゆみさんと3人で80年代の日活ロマンポルノ黄金期を振り返る座談会を行い、話は弾んだ。
宝塚出身の経歴を伏せるよう日活に頼んだら、“他に何か売りがあるのか”と一蹴されたのはこたえたが年間何本も主役をやらせてもらい、宣伝までしてくれて頼もしかったと述懐。家の近所で「朝比奈順子祭り」と大書された幟(のぼり)を見つけ、なぜ私の祭りがと仰天したが、映画館の宣伝だったという笑い話も。秘部を覆う前貼りの失敗談も明かしたり、サービス精神満点だった。
翌14年に風祭さんとのトークショーも開いたが、この5年ほどリウマチの症状と闘っていた。3月30日、多臓器不全のため逝去。
「大好きな犬と暮らしていました。3月にも会ったばかりです。病気に弱音を吐くようなこともありませんでした」(風祭さん)
日活ロマンポルノはDVDで復刻が進み、朝比奈さんの出演作に新たなファンも生まれている。