急激な「脱炭素」が招く原油価格高騰の危機 大産油国「サウジアラビア」からの警告
米WTI原油先物価格はこのところ1バレル=70ドル台前半で推移している。
10月下旬には85ドルまで上昇し、米国や日本で「ガソリン価格の高騰」が政治問題化しつつあったが、その後10ドル以上も下落している。
新型コロナの感染再拡大による原油需要の減少懸念に加え、米国が主導した国際的な国家石油備蓄放出の動きがこれに寄与した形だ。足元の状況も、新型コロナの新たな変異株(オミクロン株)の流行が原油需要を抑えるとの警戒感が強まるとともに、米エネルギー省が戦略石油備蓄を一部放出して、ガソリン高を抑えるための措置を着実に進めている。...