脱税の「鬼滅の刃」制作会社社長が本人尋問で“驚きの発言” アニメ業界の構造的問題が明らかに

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クライアントへの宣戦布告か

 検察官から最後に「将来の経営悪化に対する懸念に今後どう対応するつもりなのか」と尋ねられた近藤被告は、きっぱりとした口調でこう話した。

「20年6月に脱税容疑で告発されて以降、新規のアニメ制作の仕事を受けておらず、それ以前に受けた仕事を続けています。(告発後に)経営面での問題はなく、オファーは多数いただいていますが、最初から赤字と分かっているアニメの仕事を受けるのはもうやめました。現行のアニメ業界の制作費のベースが変わらないのなら、もう自分たちで何かやっていくしかないとまで思っています。今はこちらからビジネスを提案する形で仕事にならないか模索中です」

 日本の歴代興行収入記録を塗り替えるほどのメガヒットとなった『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』の制作会社が何と、新作アニメの制作依頼を断っているというのだ。だが、裏を返すとこの発言は、アニメ業界の新たな盟主となった近藤被告が、業界代表としてテレビ局や映画会社、出版社などのクライアントに制作費の引き上げを求めた“宣戦布告”なのかもしれない。

デイリー新潮編集部

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