「ドクターX」大門未知子にはモデルがいた! 脚本家・中園ミホ、医師・加藤友朗が明かす裏側
米倉涼子の人柄も役に反映
中園 私もドラマの中で、時間が経ったことによるキャラクターの変化というのは意識しています。今回、米倉さんがとても素敵だな、と思っていて。凄みが出ましたよね。2年前にちょっと病気をなさったみたいで。今回のシリーズの彼女は、自身の弱さみたいなものを受け入れた演技だと思っています。そういうところも加藤先生と被りますよね。
加藤 外科医だって年を取りますからね。それをどう乗り越えるかは、常に僕らの中で課題なんですよ。全ての技術が衰えるわけではないんですが、同じようにやろうとしてもどうしてもできない時が必ず来るので。そういった部分も描いてもらえると外科医としては嬉しいです。
中園 大門未知子と加藤先生が決定的に違うのは、大門未知子は抜けているところもあるという点。大門未知子は米倉さんからもインスピレーションを得て作ったキャラなんです。米倉さんはすごくできるところと、すごくできないところがある(笑)。そこのアンバランスさがまたチャーミングなんです。
日本人の英語への苦手意識
加藤 ちょっと週刊新潮の連載の話をしてもいいですか? マンガで英語のフレーズを紹介する内容なんですけど。あと僕はラジオ番組もやっていて、そっちは洋楽で英語を勉強する内容。僕は英会話ですごく苦労したんですが、今では普通に話せるようになりました。そういった経験の中で得た知見を何とか伝えられないかと思って、こういうことをしているんです。僕は日本の英語教育は根本的に間違っていると思っているので……。ちなみに、週刊新潮の連載は『ネイティブを動かすプレミアム英会話50』という本になっていますので、ご興味ある方はぜひ手に取ってみて下さい。
中園 いやぁ、私も英語はすごく苦手で。でも加藤先生の本を読むと楽しく勉強できます。「ドクターX」には海外のVIPを手術する、といった話も出てきます。登場人物が英語で話す場面には字幕を入れるんですが、そうすると視聴率が落ちるんです。みんな苦手意識があるんでしょうか。
[4/5ページ]