なかにし礼さん 手がけた歌詞は4千曲 歌詞を文学のレベルに昇華した表現力【2021年墓碑銘】

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自伝的小説『赤い月』

「史上最高の作詞家」「有り余る才能の持ち主」――故人を偲ぶ言葉にその偉業が垣間見える。苦労を表現の原動力に変えた作詞家・なかにし礼さんを偲ぶ。

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 手がけた歌詞は約4千曲にのぼる。「天使の誘惑」「石狩挽歌」「時には娼婦のように」「北酒場」などヒット曲は枚挙にいとまがない。なかにし礼さん(本名・中西禮三)は、戦後を代表する作詞家だ。

 作家としても成功をおさめた。1999年から週刊新潮で連載された『赤い月』は、自伝的小説である。...

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