岸田首相に「人事がうまい」「案外したたか」「菅前首相の逆をやっているだけ」の評
泉さんってどんな人?
高い内閣支持率に岸田文雄首相はご満悦だという。加えて自民党内でも、人事などを評価する声が上がっている。しかし好事魔多しと言うのだろうか、支持率の足を引っ張る火種が生まれつつあるようだ。
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読売新聞社が3~5日に実施した全国世論調査で岸田内閣の支持率は62%となり、前回(11月1~2日調査)から6ポイント上昇。不支持率は22%(前回29%)に低下した。
政治部デスクによると、
「岸田さんはこの数字に頬を緩ませていましたね。中でも、オミクロン株対策として、全世界からの外国人の新規入国を停止する“鎖国政策”を評価するという声は89%に達していました。加えて政党支持率でも、自民党41%(前回39%)、日本維新の会8%(同10%)、立憲民主党7%(同11%)となっていたことも大きかった。立憲は注目を集める代表選を終えたばかりなのに、支持率を大きく下げてしまっています。岸田さん自身、“泉(健太新代表)さんってどんな人?”と周辺に尋ねていたといいます」
もっとも、読売の調査時点では、「石原伸晃内閣官房参与」「10万円給付」といった問題はまだ露見していなかった。
麻生副総裁人事のウラ
デスクが続ける。
「確かにこの2つの問題ではミソをつけましたね。まず石原さんについては、これまでの『最後は金目でしょ』や『生ポ』発言がことごとく有権者の不興を買い続け、それが先の衆院選での落選につながっていると言えるでしょう」
そんなまるで人気のない石原氏を岸田首相は内閣官房参与に任命したわけだが、
「その担務である『観光立国その他特命担当』で実績を残したことはありません。実際、単に2人がお友達だからでしょといった批判が渦巻いており、永田町でも首をかしげる人ばかりですね」(同)
任命だけでもブーイングを浴びていたが、石原氏については任命後に新たな問題も発覚している。新型コロナの雇用調整助成金・緊急雇用安定助成金を約60万円得ていたことが報じられ、さらに反発が強まっていたのだ。10日に参与を辞任し、幕引きを図る算段だが、予算委員会での追及は必至で岸田首相にとっては頭が痛いところだろう。しかし「石原参与」以外の人事について、党内の実力者とされる面々からは評価する声が大きい。
「麻生さん(太郎前財務相)を副総裁にもってきたのは“うまい”ですね。自由に何でも首を突っ込めるしどこにでも行けるし、次期首相候補の最右翼に躍り出た茂木幹事長も気を遣ってくれるし、麻生さん自身、居心地が良さそうですよ」(同)
加えて、
「この人事は、義弟の鈴木俊一さんを麻生さんの後釜の大臣に据えたのとセットになっています。戦後最長となる8年9カ月にわたって財務相を務めた麻生さんとしては、その路線をしっかり引き継いでくれる人物を求めており、義弟であり派閥の子分である鈴木さんはまさに適任だったのです」(同)
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