税関を悩ます「覚醒剤入り木炭24トン密輸事件」押収量過去最多記録を更新する可能性は?
記録更新なるか
だが、彼らがこだわりたいのは決して罪状だけではないという。“最多記録更新”がかかっているのだ。
「これまでの覚醒剤密輸の押収最多記録は、19年に警視庁が静岡・伊豆の港で摘発した約1トン(末端価格約600億円)。洋上で船から船へと物資を積み換える“瀬取り”で密輸しようとした中国籍の7人が逮捕されました。16年に沖縄の那覇港で停泊中のヨットから押収された約600キロを一気に倍近く超える記録となりました」(税関関係者)
今回は、元の木炭が24トンもの量だから期待がかかる。4パーセント以上の含有量で記録達成となるのだが、すでにフライングぎみの報道も散見された。
「朝日新聞は、『当局は過去最多となるとみている』と書いていましたね。実際、当初、捜査員たちが沸き立ったのも事実。ただ、その後捜査がある程度進んでからは、『ぎりぎり超えないんじゃないか』という悲観的な見方が強くなっています」(同前)
最近は、海外で流行している大麻リキッドを紙に染み込ませて郵送する手口も横行しているという。いたちごっこの格闘を続ける税関職員たちには、頭が下がる思いだ。