元ヤクザがフィリピンのスラム街で困窮生活…衝撃のドキュメンタリー「なれのはて」監督インタビュー

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ホントのフィリピンを初めて知った

 しかし、もちろんスラム街にいる日本人たちは厳しい生活を強いられている。嶋村さんは映画の中で、「フィリピンというと、優しいけれども、すべてお金です 」とやるせない気持ちを吐露し、元ヤクザの谷口さんは望郷の念をにじませながら、「ただこの国で死ぬんだなってわかってる」と語る。

「それでも、嶋村さんの身の周りの世話をしていた人が引っ越していなくなると、近くに住む女性がタダでご飯を持ってきてくれるようになったり、彼も最後には『ホントのフィリピンを初めて知った』なんて漏らすんですよ。

 フィリピンでは彼らに限らず、困った人には必ず誰かが手を差し伸べます。スラム街に暮らす人たちに『なぜ助けるのか』と聞いても、『かわいそうだから』としか言わないのですが、そもそも貧困層が暮らす地域にはセーフティネットがないので、助け合うこと自体が生きる術なのでしょう」

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