安倍元首相が画策する「高市早苗」の清和研復帰に派内から絶対反対の声が続出する事情
11月11日、自民党の派閥「清和政策研究会(清和研)」は総会を開いた。会長の細田博之(77)が衆議院議長に就任したため、満場一致で安倍晋三(67)が新会長に就任した。(敬称略)
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今後マスコミが自民党最大の派閥を報じる際は、「細田派」ではなく「安倍派」と呼称することになる。長期政権となった元首相が最大派閥の領袖となり、“キングメーカー”として君臨するとの報道も目立った。
だが、ことはそう簡単ではないようだ。派閥内部から安倍の復帰に異論が出ているというのだ。
順を追って説明しよう。会長だった細田が衆議院議長に就任することには、誰も異論がなかった。安倍派の関係者が言う。
「細田さんは1944年生まれの77歳。島根1区で11回の当選、2014年から細田派を率いてきましたが、『もう疲れた』というのが本音でしょう。おまけに岸田文雄首相(64)も細田議長の腹案を持っていました。安倍さんも細田さんを推薦し、岸田さんも素早く応じたそうです」
その一方で、安倍派のベテラン議員からは、こんな声が出たという。
「第1次安倍内閣が2007年9月に退陣すると、安倍さんは08年3月に清和研に復帰しました。当時の会長は町村信孝さん(1944~2015)で、安倍さんは相談役に就いたのです。それに対して今回は、いきなりの会長就任です。安倍派になること自体は既定路線だったとはいえ、まずは清和研の会員として戻り、それから会長というのが筋ではないか、という声が出ています」(同・関係者)
高市を安倍派に戻す?
手順を無視した強引な会長交代ではないか、という不満が漏れ出たというのだ。
「細田さんを議長にするや否や、すぐに自分は派閥の会長に就任。いくらなんでも、あまりに虫が良すぎるとの異論です。清和研の会長交代は表向き満場一致で認められました。しかし、誕生した安倍派は、実際のところ決して一枚岩ではありません」(同・関係者)
会長就任にあたり、安倍はある構想を持っている。それは政調会長の高市早苗(60)と、当選11回のベテラン、古屋圭司(69)を自派に戻すことだ。
「高市さんは2011年、当時の町村派を退会し、今は無派閥です。同じく無派閥の古屋さんは、安倍さんのいわゆる“お友達”です。2005年の郵政選挙で造反し自民党を離党しましたが、無所属で当選しました。翌年、自民党に復党すると、12年の党総裁選では安倍さんを支持し、第2次安倍政権発足後は国家公安委員長などを務めました」(前出の担当記者)
中でも高市が清和研に復帰すれば、間違いなく物議を醸すという。何しろ彼女は「清和研に後ろ足で砂をかけた」過去があるからだ。
高市は1993年に無所属で出馬し初当選。96年に自民党へ入党すると清和研に所属した。2002年の第1次小泉改造内閣で経済産業副大臣に就任。そして06年の第1次安倍内閣で初入閣を果たした。
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