本田翼は本当に「演技が下手」なのか 「ラジエーションハウス」続編の酷評と意外な強み
本田翼さんほど、評価が分かれる主演女優はいない。とにかく可愛い!という声と、演技が下手すぎるという声に二分される。モデルとして芸能界入りして15年、ドラマ「GTO」で女優デビューして約10年。開設したYouTubeチャンネルは登録者数200万人超えを記録した。29歳になった今も、大人っぽさよりは可愛さが色濃いキャラクターは変わらない。そして演技力も悪い意味で変わらない、というのが通説なのではないだろうか。
【写真】マイケル・コースのブランド・アンバサダーに日本人初就任した「本田翼」 ピンク色の膝下丈ワンピースでフェミニンな印象に
現在は月9「ラジエーションハウスII」のヒロインを務めている本田さん。2019年ドラマの続編となる本作でも、冷静でひた向きに仕事に取り組む放射線科医を演じている。共演者には主人公の窪田正孝さんを始め、遠藤憲一さんや八嶋智人さん、山口紗弥加さんといった演技功者が並ぶ。本田さんより年下の広瀬アリスさんも、演技の幅には定評がある。彼らと比べてしまうと、確かに本田さんの分は悪い。ドラマ放映後のSNSでも、声の出し方が不自然とか、滑舌が悪いとか、さんざんな言われようである。
本田さんは1992年生まれ。同い年だと指原莉乃さんや白石麻衣さん、剛力彩芽さんなどがいる。演技力というくくりで見れば、失礼ながら本田さんに限らず際立った人はいないといえるのではないだろうか。ただし一つ上には波瑠さんや高畑充希さんが、一つ下には吉岡里帆さんや志田未来さん、新木優子さんといった実力派が名を連ねる。同年代のアラサー主演女優界は、可愛いだけでは勝ち残れない場所であるのは確かだ。受賞歴で見ても、本田さんはジャパンアクションアワードの「アクション女優賞 優秀賞」くらいだが、高畑さんや吉岡さんは日本アカデミー賞を受賞したりと圧倒している。
演技力を不安視される本田さんだが、主演ドラマは引きもきらない。彼女の主演ドラマは、わりあい高視聴率のことが多いのである。「ラジハ2」も初回が11.3%、最新話も2ケタの視聴率をキープしている。残念ながら酷評されがちな本田さんだが、彼女向きの役にハマった時は強い。
次ページ:特徴的な「デジタル」演技 アクションや歌モノ向きという一面も
[1/2ページ]