逮捕「鬼束ちひろ」の休養・復活を繰り返した20年 12年に衝撃のつぶやきで謝罪
11月28日、シンガーソングライターの鬼束ちひろ(41)が東京・恵比寿の路上で救急車を蹴り飛ばし、器物損壊の容疑で現行犯逮捕された。またか、と思われた方も少なくないかもしれないが、さすがに逮捕は初めてだ。昨年、デビュー20周年を迎えた彼女の七転八倒の人生を振り返る。
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救急車を呼ぶ前、鬼束と友人はパチンコ店にいたという。この一事を取っても、彼女らしいと思う人もいれば、あの清らかな歌声から意外に感じた人もいたかもしれない。
芸能記者は言う。
「朝日新聞は28日のネット記事で“自称シンガー・ソングライター”と報じていました。彼女の最大のヒット曲が2000年に発売された『月光』だからといって、いくら何でもそれは失礼ですよ。その後もたびたび話題となった人ですし、音楽活動もしっかりやっていましたからね。ただ、彼女の行動はあまりに振り幅が大きかった」
大ヒットまではトントン拍子と言ってよかった。
「地元宮崎の高校に通う2年生の時に作詞作曲に目覚め、3年生の時に立ち読みしていた雑誌でVirginレコードのオーディションを知って応募。自作曲でグランプリを受賞すると、高校卒業と同時に上京しました。翌00年2月にシングル『シャイン』でデビュー。半年後に発売された2作目のシングル『月光』がドラマ『TRICK』(テレビ朝日)の主題歌となり、60万枚の大ヒットを記録します。ランキング上位にこそ入りませんでしたが、10カ月近くもチャートインするロングヒットでした」
バイクで事故
19歳ながらゴスペルのような荘厳さとパワフルさ併せ持った声、さらに「♪I am God's child この腐敗した世界に堕とされた~」という歌詞に圧倒された人は少なくない。
「01年に発売されたデビューアルバム『INSOMNIA(インソムニア)』は150万枚を売上げ、年末のレコード大賞では作詩賞を受賞しました。彼女が賞賛されたのはこの頃まで。ちなみに、INSOMNIAとは不眠症の意味で、音の響きだけでタイトルに決めたということですが、この頃から彼女は不眠症に悩まされていきます」
02年2月には、友人が運転するバイクの後ろに乗っていて事故に遭う。
「レコーディングの休憩時間に、買い物に出かけたそうです。後に運転していた男性は“当時のダーリン”だったと明かしていますが、結構奔放ですよね。ツアーを控えていたためケガが心配されましたが、仕事に支障はなく、ツアーは無事にスタートしました」
当時の新聞記事がある。
《宮崎県出身の二十一歳。幼少期から臆病で、ささいなことで落ち込みやすく、「なんでこんなに生きにくいのか」と思っていた高校時代に、米国のシンガー・ソングライター、ジュエルの曲と出会った。素直に感情を歌い上げる彼女にひかれ、歌い始める。二年前にデビューを果たした。/「今でも落ち込みやすいが、今は歌があるから、バランスがとれている。私は不安とか悩みを抱えている人間だが、それが私に歌を書かせる原動力になっていると今は思える」》(「読売新聞」02年3月13日付夕刊)
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