歌舞伎町ビル殺人事件 「トー横キッズ」とトラブルか? 40代被害者は“平和テロリスト集団”のホームレス

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 日本一の歓楽街・歌舞伎町で、物騒な殺人事件が発生した。現場は新宿区役所の向かいにそびえる雑居ビルの屋上。白昼に少年含む数人のグループが40代の男性を取り囲み、素手で殴るなどして殺害したのだ。加害者グループは、この2、3年、歌舞伎町界隈でたむろするなどして社会問題になっていた「トー横キッズ」と呼ばれる若者たち。一方で、ある関係者は「被害者は、“平和テロリスト集団”と名乗る歌舞伎町のグループ活動に参加するホームレスだった」と証言する。眠らない街でいったい何が起きたのか――。
 
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犯行現場には16歳の少年二人も

 事件が発覚したのは11月27日午後2時過ぎ。新宿区役所の向かいに位置する11階建ての雑居ビルの屋上で、男性が数人の男たちに取り囲まれ殴られていると、近くのビルで目撃していた会社員から警視庁に通報が入った。

 駆けつけた警察官が、住所職業不詳の氏家彰さん(43)が意識不明の状態で倒れているのを発見。すぐに病院に搬送されたが午後4時17分に死亡が確認された。

「氏家さんは胸のあたりに大きなアザのあとがあった。刺し傷などはなく、素手で殴打され殺されたと見られています」(警視庁担当記者)

 容疑者のうち3人がすぐに逮捕された。まず捕まったのが、現場付近にいた関口寿喜容疑者(26)。その後、防犯カメラの解析や目撃者の証言などから、18歳の少年二人も呼び出されるなどして立て続けに確保された。

「警視庁の取り調べに、関口容疑者は『知りません』と容疑を否認する一方で、氏家さんとトラブルを抱えていたと供述しています。少年の一人は、暴行を認めるような発言をしながらも『殺してはいない』、もう一人の少年は『その場にはいたけれども、暴行には加わっていない』と容疑を否認。防犯カメラには、午前8時ころ、関口容疑者らが被害者を取り囲むようにしてビルに入っていく様子が映っていました。現場にいた関口容疑者らのグループは6人で、16歳の少年2人も含まれています。そのうち氏家さんに手を出したのは4人とみられる。警視庁は6人のうち5人から話を聞いており、残る一人の行方を追っています」(同前)

「歌舞伎町卍會」とは……

 この犯行に関与した10代、20代のグループについては、「トー横キッズ」と呼ばれる若者たちだと一部で報道されている。トー横キッズとは、いったいどんな集団なのか。

「歌舞伎町の東宝ビルの周辺にたむろする、10代20代の少年少女のことです。3年ほど前から、学校や家庭に居場所のない若者らが自然発生的に集まりはじめ、酒を飲んだり動画を撮ったりしてたむろし、治安を乱していると話題になっていました。最近は『トー横の王』を名乗る男が未成年の少女に売春をさせる事件も発生。今年5月には薬物でオーバードーズしたと見られる未成年カップルが、アパホテル新宿歌舞伎町タワーから飛び降り自殺を図り、そのわずか1週間後にも19歳の男性が同じホテルから飛び降りるなどの騒ぎも起こしています。見かねた警察が取り締まりを強化し、9月に一斉摘発を行ったことがニュースで話題となりました」

「トー横キッズ」やトー横周辺でたむろする者のなかには、「歌舞伎町卍會」なるグループに所属する者がいて、氏家さんもそのグループに出入りしていたようだ。卍會はトー横界隈で幅を利かせる謎のグループで、「平和テロリスト集団」を自称している。

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