世界的旅行誌のイチ推しに「四国」が選ばれた理由 お遍路の「お接待」文化に注目が

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「お接待」文化

 そしてお遍路。これは巡礼者に対する「お接待」文化が白眉だとか。

〈お婆さんが徒歩のお遍路さんに10円を手渡してきたり、暑い日には車の運転手が冷たいソーダをくれたりすることもある〉

 なるほど、快適さやラグジュアリーさよりも体験や思索を重視するあたり、バックパッカーのバイブル的な位置づけからスタートしたLPの面目躍如か。

 四国の観光事業を後押しする「四国ツーリズム創造機構」の担当者に聞くと、

「昨年度からLP編集部に働きかけを行い、四国に興味を持ってもらったことで選出にいたりました」

 というから、四国側の売り込みが奏功したらしい。

 お遍路経験がある旅行ライターの高田京子さんは、

「2019年に公表されたある調査では、お遍路さんは10年間で4割減なのに、外国人は10倍になったとか。アドベンチャー気分が味わえるうえ、日本の歴史や文化にも触れられる。アフターコロナの時代に四国旅行は“3密”を避けられる意味でも人気が出そう」

 と見立てつつも、

「外国人が予約もないまま“ここに泊めろ”と英語で騒ぎ立てる光景も過去に見ました。今後、対応に苦慮する場面も出てくるかと」

 一層の外国人増に四国の人が迷惑しなきゃいいが。

週刊新潮 2021年11月25日号掲載

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