「嫁」呼びはもう古い!? かまいたち濱家、ノブ、山ちゃん…売れっ子芸人たちに見る変化と好感度

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 南海キャンディーズ・山ちゃんが好きだ。最近はさらに好きだ。妻である「WAONさん」こと蒼井優さんとのやりとりが微笑ましく、彼女の誠実で素敵な人柄がよくわかるからである。むしろ山ちゃんを通して語られる蒼井さんのことを、とても好きになっている。

 結婚前は「幸せになったら、芸人としてつまらなくなるかもしれない」と不安を口にしていた山ちゃん。しかし日本中が歓喜に沸いた電撃婚を経て、今では夫婦の暮らしぶりをオープンに語ってくれている。奥様が出ていたCMにちなんだ愛称は、山ちゃんなりの照れ隠しと愛おしさを感じる呼び方だ。彼女を一人の人間として大切にしている姿勢が伝わってくる。

 吉本をはじめとする芸人界では「嫁」呼びがメジャーだが、山ちゃんはその道を選ばなかった。千鳥のノブさんも西日本の出身ながら、あまり「嫁」呼びをしない人である。妻のことは「むっちゃん」と呼ぶ。高校時代はマドンナ的存在だったという奥様の美貌は今も健在。互いに最初に付き合った相手という純愛ぶりも、遊んでナンボの芸人界では新鮮に映る。

 これまでの芸人が語る「嫁」とは、トークを盛り上げる小道具に過ぎなかったのではないだろうか。だから「鬼嫁」というキャラ設定もよく使われていた。妻が有名人だと相手のイメージもあるので大っぴらには話しにくいし、一般女性の場合は妙に生々しくなってしまう。乱倫ぶりを話す方が笑いを取れるという空気も、脈々と芸人たちを縛り続けてきたように感じる。「ミキティー!」と叫ぶ庄司智春さんやフジモンなども、妻(前妻)への愛情も感じるものの、ネタにしている印象が強かった。

 しかし山ちゃんもノブさんも、妻とのエピソードを語る時はとても自然で楽しそうなのだ。笑いに昇華しようという計算をあまり感じない。妻の献身ぶりに感謝を述べることも多く、夫婦の絆の強さにほのぼのしてしまう。

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