立民「福山幹事長」が来年の参院選で”落選危機” カギを握るのは“立民憎し”のかつてのお仲間
維新と急接近する前原氏
「今回の改選にあたる前々回の選挙では、1位が自民党候補、2位が福山氏で、3位が共産党候補だった。京都は共産党支持者が多く、前回2019年の参院選では共産党候補が2位に食い込み当選しています。この三つ巴の中に維新が参戦すれば、大混戦になることが必至です」(同前)
ここでキーマンとなってくるのが、国民民主党の前原誠司氏なのである。中央ではすっかり見る影もなくなった前原氏だが、京都では10回連続当選を重ねてきた実力者。いま、前原氏は維新と急接近しているという。
「維新メンバーと勉強会を重ねるだけでなく、もともと昵懇な関係にある橋下氏とも、頻繁に会っているようです。地元の後援会に対しても『維新と保守改革の勢力を結集して参議院選挙に臨む』と話している。かつての側近である福山氏と完全に決別し、維新候補を全面的に支援しそうな気配です」(同前)
4年前の“怨念”
なぜそこまでして、福山氏を追い落とそうとするのか。
「4年前、希望の党を立ち上げた小池百合子・東京都知事が『排除します』と発言したことで、野党が分裂した時の恨みもあるのでしょう。あの時、民進党党首だった前原さんは、希望の党への合流を決断した責任者として“戦犯”扱いされました。あれ以来、前原さんと立民の重鎮たちの間には大きな溝が出来ているのです」(同前)
とはいえ、これまで地元では表面上こそ良好な関係を保っていたという。
「先の衆院選では、両党が敵対しないよう協力し合う覚書を交わしていました。ただ、前原さんは立民に応援要請まではしなかった。もちろん、応援など必要ないくらい選挙に強い事情もありますが、根底にあるのは立民憎しなのです」(同前)
前原氏の動きを巡っては、「維新がこのまま勢力を拡大していくならば、将来的に合流しようと考えているのではないか」(地元市議)と指摘する声も。立民は先の衆院選で、辻元清美氏が落選し、枝野幸男代表も苦戦を強いられた。さらに福山氏クラスの重鎮が議席を失うとなれば、いよいよ落ち目となる。果たして、来夏までに挽回できるのか。
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