山口壯環境相に公選法違反疑惑 「温泉ホテル接待」で利益供与、事務所は請求書に“小細工”
懐石料理と飲み放題の宴会
疑惑のセミナーが開かれたのは19年11月16日。山口大臣の選挙区にある兵庫県内のホテルだった。部屋やテラスから瀬戸内海の絶景を見下ろすことができ、周辺を観光するならうってつけのリゾートホテルだ。
地元政界関係者が言う。
「当日は『山口つよし政治アカデミー』と銘打たれ、土日にわたり1泊2日で開かれました。参加者は50名強で、ほとんどが選挙区内の有権者でした。初日は13時から16時まで、マスコミ幹部やゲストの国会議員の講演がありました」
問題はここからである。
講演が終わると、参加者は皆で先の東京パラリンピックで注目された「ボッチャ」という、ボールを使ったスポーツに興じた。
その後は懇親パーティー。参加者はホテルの宴会場に集い、懐石料理に舌鼓を打ったのだ。
参加者によれば、
「和食のコースですね。最初のお膳に小鍋や前菜が乗っていて、その後、お刺身や揚げ物、茶わん蒸しなどがきました。結構ボリュームがあったと思います。飲み放題で、瓶ビールや焼酎、ワインもあり、お酒はバリエーションがありました」
別の参加者も、
「夕方以降はずっと飲んどったな。1次会からよう飲んだわ。かなり酔っぱらっていたな」
と、相当の量のお酒が提供されたことを窺わせる。宴会が終わると、ホテル内の別の部屋に移動し、2次会となった。
「畳の部屋に小さなテーブルがあって、30名くらいの参加者が座布団の上で車座になっとった。2次会でも飲み放題やったで。缶ビール、ウイスキー、焼酎、レモンサワーなど、1次会よりもフランクな感じやったわ。山口さんは二階派に所属するので、二階事務所がかつて記念に作った『新しい波』という梅酒まで振る舞われたわ。みんな相当酔ってたで」(同)
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