悪気はないのに恨まれるのは辛い…妊娠した子を認知、不倫、恋人の三股「46歳独身男」がボヤく理由
里央さんが明かした悩み
里央さんの相談とは、“性”のことだった。4ヶ月ほど前につきあい始めた彼がいるのだが、性的な相性がよくない。彼女はほとんど感じないのだという。彼が初めてというわけではないが、自分が性的に熟しているとも思えない。「彼が悪いのか、私が悪いのか」と苦しんでいたのだ。
「新手の逆ナンで誘われているのかと思ったけど、彼女は真剣に悩んでいました。これは実践するしかないですよね。『僕はきみに原因があるとは思えない。嫌なら断ってもいいけど、僕で試してみないか』と言ってみました。同い年の彼よりは経験もあるし、何か役に立てるかもしれないと。そうしたら彼女、こくりと頷いたんです」
うれしかったものの、責任も感じたと陽太さんは言う。だが「本物の女好き」はそんなことでプレッシャーは感じない。ホテルへ直行し、「治療」に及んだという。結果は彼の予測通りで、彼女に原因があるわけではなかった。
「自慢するつもりはありませんが、若い男より僕のほうがよかったんでしょう。それから彼女と急に親密になりました。彼女は僕が既婚かもしれないと思っていたようです。その後、僕の自宅に来るようになり、家に女性の気配がないので独身だと信じてもらえました。ただ、彼女は僕がなぜ独身でいるのかをわかってくれなかった」
だんだんと重く…
里央さんは、ときどき連絡もせずに自宅へやってくるようになった。しかも食材のつまったスーパーの袋を抱えて。彼においしいものを食べさせたかったのだろう。
「彼女は食関係の仕事をしていて、料理も得意。もちろんおいしいんだけど、僕は基本的に、女性が自宅で料理を作ってくれるのを楽しいとは思えなくて。芙美のところに行っても、僕が料理をするくらいですから。自分の食べるものは自分で作りたい」
得意げに料理を出してくれる里央さんに、彼はやめろとは言えなかった。彼女の気持ちはありがたいし、その優しさを受け止めたかったからだ。だが里央さんはエスカレートしていく。泊まっていくと夜中に洗濯をし、部屋を片付ける。
「僕が結婚しない理由は、女性にこういうことをしてほしくないからなんだ、と数ヶ月たってからやっと言いました。すると里央はキョトンとして、『だって今までやらせてくれてたじゃない』と。それは里央に悪くて言えなかっただけだと告げると、『私のことが嫌いになったの』と泣き出して。『私はあなたとつきあうために、前の彼と別れたのに』とまで言うんです。前の彼と別れたのは里央の意志であって、僕とは関係ないはず。『だって、感じさせてくれたじゃない』と責められて、嬉しいのかつらいのか自分でもわかりませんでした」
里央さんはいつしか結婚することを夢見ていたようだ。その彼女の思い込みを正しておかないと、あとから大変なことになる。そう思った陽太さんは、自分は結婚というものをするつもりはないとはっきり言った。
「里央はものすごく怒って、部屋にあるものを僕に投げつけて去っていきました。これで終わりになるのか、いい子だったからもっとつきあいたかったけど、あのままでは難しいしと思っていたんです」
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