ニーズはあるはずなのに…テレビアニメ版「鬼滅の刃」無限列車編の視聴率が下がり続けるワケ

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底堅い「真犯人フラグ」

 一方、放送時間帯がやはり日曜の深い夜で、しかも放送開始当初は批判が目立った日本テレビのドラマ「真犯人フラグ」(日曜午後10時30分)の視聴率が底堅い。

 当初のネット上にはこんな批判があった。

「意味ありげなカットやセリフが多すぎて、観ていて疲れる」「同じチームがつくった『あなたの番です』のように消化不良のままで終わるのではないか」

 もっとも、そんな意見は徐々に減りつつあるようだ。

 娯楽色が強かった2019年の「あな番」から路線変更し、SNSの功罪を盛り込むなど社会派色があるのも批判をかわせた一因だろう。主演・西島秀俊(50)のいつもながらの好演や人間ドラマを盛り込んだ脚本のうまさもあり、考察抜きでも楽しめる。

 視聴率は次の通り。

■弟1話(10月10日)世帯8.4%、個人全体4.7%
■第2話(10月17日)世帯7.2%、個人全体4.0%
■第3話(10月24日)世帯7.3%、個人全体4.0%
■第4話(11月7日)世帯7.0%、個人全体3.9%
■第5話(11月14日)世帯6.4%、個人全体3.3%

 放送時間帯は「鬼滅の刃」のほうが45分遅く、15分しか重ならないが、世帯視聴率を比べると、第3話以降は「真犯人フラグ」のほうが上である。

 タイムシフト視聴率の比較においても同じ。「真犯人フラグ」は世帯8.5%で「鬼滅の刃」を上まわっている。

 どちらも鳴り物入りで始まった「鬼滅の刃」と「真犯人フラグ」。さて最後に笑うのはどちらだろう。

高堀冬彦(たかほり・ふゆひこ)
放送コラムニスト、ジャーナリスト。1990年、スポーツニッポン新聞社入社。芸能面などを取材・執筆(放送担当)。2010年退社。週刊誌契約記者を経て、2016年、毎日新聞出版社入社。「サンデー毎日」記者、編集次長を歴任し、2019年4月に退社し独立。

デイリー新潮編集部

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