立憲代表選 枝野失脚、「玄葉光一郎」不出馬に党内から安堵の声が漏れる理由

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有権者は立民に無関心!?

 日刊スポーツ(電子版)は11月3日、「枝野代表辞意表明で次の立民トップは?代表選で旧勢力の復権けん制する声も」の記事を配信。立候補が取り沙汰されている議員として6人の実名を報じた。毎日新聞と重複したのは泉、小川、馬淵、玄葉、岡田の5人。独自に名前を報じたのは、東京選挙区選出の参議院議員で代表代行の蓮舫(53)だった。

 産経新聞(電子版)は11月5日、「『脱・民主党』論強まる ポスト枝野候補が続々浮上」の記事を配信した。産経が実名を挙げたのは6人。毎日と重複したのは泉、小川、馬淵、玄葉、長妻の5人。新しく名前を報じたのは佐賀2区から選出された大串博志(56)だった。

 NHKは「NHK NEWS WEB」で11月10日、「立憲民主党 代表選 西村衆院議員が立候補を検討の考え」の記事を配信した。西村智奈美(54)は新潟1区選出で当選6回。新潟大学の法学部から同大の大学院に進み、県内の大学で国際関係学者として教鞭を執っていた。1999年、新潟県議会選挙に初当選し、2003年に国政へ転じた。

 他に神奈川8区選出で代表代行の江田憲司(65)を推す声もあると、11月9日に朝日新聞が電子版で報じている(註2)。

七奉行は諸悪の根源!?

 立憲民主党の関係者が言う。

「Twitterを見ると、立候補者が共産党との共闘を今後どうするか注目したいとする投稿は散見されます。しかし、全体的には盛り上がっていません。おそらく政治に高い関心を持っている人しかツイートしてないのでしょう。そのような立民の問題点を改めて考える際、玄葉さんの政治活動を振り返ると、興味深い視点が得られると思います」

 かつて「民主党七奉行」と呼ばれるグループがあった。名づけたのは民主党最高顧問を務めた渡部恒三(1932~2020)。党のニューリーダーとして7人の議員によって結成されたグループだ。その顔ぶれを、こちらは年齢が上の順にご紹介しよう。

▼仙谷由人(1946~2018)
▼岡田克也(68)
▼野田佳彦(64)
▼樽床伸二(62)
▼前原誠司(59)
▼枝野幸男(57)
▼玄葉光一郎(57)

「このうち仙谷さんは18年に72歳で亡くなりました。樽床さんは19年の大阪12区補選で落選してから国政に復帰していません。この2人は自民党が与党に返り咲いた12年の総選挙でも落選しており、残る5人に安住淳さん(59/国対委員長宮城/5区)を加えて“民主党六人衆”と呼ばれることもあります。ご覧の通り、いまだに彼らは民主党政権のイメージを強く引きずっていることが分かります。そしてこの中では、玄葉さんが最も若いわけです」(同・関係者)

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