「なにわ男子」デビュー 7人のメンバーの横顔、結成の経緯、それぞれの活動について

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デビュー時のメンバー平均年齢は21.7歳

「年上のメンバーが20代後半にいかないうちに、僕ら10代のメンバーが10代のうちにデビューできるようにと思ってるんです。だから今よりもっと頑張らないと」

 そして「焦ってます」と付け加えた。(*3)これは大倉の「チャンスを逃すとやばい」という発言とも共通するところがある。10代後半や20代前半だからこそ放てる輝きや勢いがあることに、本人もプロデューサーも自覚があったのだろう。

 なにわ男子のデビュー時のメンバー平均年齢は21.7歳。これを他グループと比較してみよう。デビュー時の平均年齢で見ると、1995年当時、坂本昌行が24歳でデビュー最年長記録を更新したV6でさえ、約19歳だ。だが、この10年は以下のような形でデビュー時の平均年齢は上がっていた(カッコ内はおおよその平均年齢とデビュー年)。

Kis-My-Ft2(23歳/2011年)
A.B.C-Z(24歳/2012年)
Snow Man(25歳/2020年)

 近年では2011年にデビューしたSexy Zoneの平均年齢14.4歳という数字が突出して低い。

 大西流星は、Sexy Zoneのデビュー直後に、ジャニー喜多川が彼らを評していつも言っていた言葉が印象に残っているという。

「未完成なところがいい。がむしゃらにやってる姿や、汗水垂らす姿がカッコいい」(*4)

 Sexy Zoneは結成と同時にデビューしたグループで、デビュー当時は全員が10代で、入所から1年足らずでデビューしたメンバーもいる。

創業者の思いとは?

 ジャニーは“未完成の魅力”をSexy Zoneに感じていた。未完成だからこそ“完成形”を目指して進む姿はかっこいい。ジャニーが作り出した日本の男性アイドル文化は、その完成への過程を楽しむものだったと言ってもいいだろう。だからこそ、デビューの年齢も早かった。近年ではV6が若さの輝きから完成までの過程を26年かけて見せてくれた好例だ。

 一方、世界に目を向けるとK-POPのように“完成形”に近いパフォーマンスで魅了するダンスボーカルグループも多い。そんな世界的な潮流の中、ジャニーズでも経験を重ね、パフォーマンスの完成度で評価を高めるグループも登場するようになってきた。どちらが優れているという話ではなく、両方がいるという話だ。

“ジャニー喜多川の最高傑作”と言われる少年隊でさえ、結成からデビューまで4年の歳月がかかっている。世に放つベストなタイミングを、ジャニーはそれぞれのグループごとに判断していたのだろう。

 2020年1月に同時デビューしたSixTONESとSnow Manの2組は、2019年の6月にジャニーの病室でデビューが決まったとされているので、なにわ男子は、ジャニー喜多川の存命中に結成され、死後、初めてデビューにGO決定がなされたグループということになる。

 なにわ男子のリーダー大橋和也は、グループが結成されたときのジャニー喜多川の思いをこう分析する。

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