「なにわ男子」デビュー 7人のメンバーの横顔、結成の経緯、それぞれの活動について
就職活動を経た最年長メンバーも
2020年はコロナの影響でライブが中止になるといったアクシデントに見舞われたものの、テレビ東京系列の主演ドラマやテレビ朝日系列での冠番組が放送されるなど勢いは衰えず、21年7月にデビューが発表された。その勢いを象徴するかのように、デビューを前にしたこの1ヶ月は、なにわ男子のメディア露出が目白押しだ。
しかしそこに踊る惹句に少し気になる点がある。フレッシュ・ピュア・王道といった言葉が並ぶ中、たとえば「女性セブン」には「結成から3年で超速デビュー」と書かれていた。たしかに昨今のジャニーズの流れからすると、グループ結成から3年でのデビューは早いほうだろう。しかし、個々のメンバーを見ると“超速”とは言い難い日々の重なりがある。
最年長は現在25歳の藤原丈一郎。入所は8歳の頃で、当時は最年少ジャニーズJr.だった。そんな小学生だった藤原も、大学生になると「就職しようと思って」実際に企業の説明会等に行ったことも明かしている。
だが、就職活動を経て自らを見つめ、思い直した頃に、なにわ男子が結成される。とはいえデビューが保証されたわけでもない。デビュー決定前はアイドルとして生きることを「天職でもあり」「ギャンブル中のギャンブル」「めちゃめちゃ怖い」と語っていた。(*2)
俳優としての認知度も高い西畑大吾
24歳の西畑大吾は、「ごちそうさん」「あさが来た」と2度のNHK朝ドラ出演歴がある、唯一の現役ジャニーズタレントである。長瀬智也・堂本光一・今井翼といった限られた先輩しか経験していない山田太一脚本ドラマへの出演も経験するなど、俳優としての認知度も高いが、それでもずっと扱いとしてはジャニーズJr.。長年、関西ジャニーズJr.を中心メンバーとして引っ張ってきた。
大西流星はデビュー発表後の今年8月に20歳になったばかりだが、2012年に10歳でジャニーズ事務所に入所している。当時小学校5年生で、入所から1ヶ月後には、西畑大吾に加え、現在はKing&Princeとして活躍する永瀬廉との3人で「なにわ皇子」というユニットに抜擢された。しかし、永瀬の東京行きに伴い、ユニットは自然消滅。その後なにわ男子が結成されるまでの数年は、10代には永い時間だったことだろう。10歳で入所した大西は、デビュー発表後に20歳を迎えた。
年齢への意識はメンバー自身にもあったようだ。木村拓哉主演の「BG~身辺警護人~」では店員役、「俺の家の話」では長瀬智也の甥っ子役、映画「461個のおべんとう」では井ノ原快彦の息子役など、SMAP・TOKIO・V6クラスの先輩ジャニーズとの共演も多い道枝駿佑は、今年の正月にこう語っている。
[2/4ページ]