安倍元総理が細田派“乗っ取り”を画策か 次期総裁選で高市総理大臣が生まれる可能性も
今回の選挙後、自民党内で注目を集めるのは、間違いなく最大派閥「清和会」(細田派)であろう。
自民党担当記者が言う。
「清和会では、細田博之会長が立民の亀井亜紀子さんの追い上げに遭い、12回の当選歴を誇る派閥の最高顧問・衛藤征士郎さんは、わずか654票差で辛勝。会長代理の塩谷立・元文科相は小選挙区で敗北を喫しています。清和会のベテラン議員が揃って苦しい戦いに終始したのです」
こうした結果を受けて、安倍晋三元総理の動きに関心が寄せられている。
「総裁選で高市さんを担いで存在感を示した安倍さんは、今後、本腰を入れて清和会のトップを狙ってくるはずです。もともと清和会には細田さんに近い“福田系”と、安倍さん寄りの“安倍系”という二つの系統がある。岸田政権で党役員や閣僚に取り立てられたのは主に福田系なので、安倍さんとしては面白くなかった。安倍さんは党内での地位を確立し、人事に影響力を及ぼすために、細田さんに派閥の禅譲を迫っていくものとみられます」(同)
細田氏を巡っては、かねて“次期衆院議長”の椅子が取り沙汰されてきた。
さる自民党関係者が明かすには、
「大島理森・前議長は、今回の衆院解散を受けて退任している。後継候補のひとりだった河村建夫さんは衆院選前に引退。他に額賀福志郎さんらの名前も挙がっていますが、大島前議長の前任は清和会の町村信孝さんが務めており、当選回数や経歴、最大派閥の領袖という立場を考えても、細田さんは据わりがいい。議長に就くと会派(政党)から離脱するので、派閥からも抜けることになります」
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