定番「デヴィ夫人」が広告塔の「BGS」 「半沢が1000倍返し」の仮想通貨トラブル

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今年中に100倍

 となれば、いずれ「虎の子」を騙し取られる被害者が続出しかねないわけだが、実際に出資した都内在住の60代男性に訊くと、

「これまでに37人をBGSに入会させたという知人女性に誘われたのが、きっかけです。今年2月、渋谷にあるクリックが入居するビル内の喫茶店で開かれたセミナーに参加しました。入会するための最低出資額は、1口6万円の登録費用と5万ポイントの代金6万円の計12万円ということでした。さらに、半沢社長がいかに偉大な人物であるかと、彼のおかげで今年中に5万ポイントが100倍の500万ポイントに大化けするといった説明を受けました」

 なおかつ、年明けにその500万ポイントを仮想通貨BGCに一旦交換してから現金化すれば、500万円を手にできると太鼓判を押されたのだ。まさに、夢のような話だった。

「最初の12万円に加え、追加ポイントの購入などで、最終的に48万円をBGSに払い込みました。また、登録費用の10%が“紹介ポイント”として貰える仕組みなので、知人にも入会を持ちかけた。“BGSは怪しい”と言い出したのは、その知人です。よくよく調べると、担当アドバイザーは過去に脱税で懲役刑を受けた前科持ち。しかも、いつも見せびらかされた写真には、ネット上で詐欺師呼ばわりされているGやOZプロジェクトの石田被告らしき人物と納まっていたのです」

 そのため、BGSはインチキだと確信し、目下、返金交渉中だという。

 さて、半沢社長に取材をすると、

「BGSが仮想通貨詐欺を行い、法律に抵触しているという話は聞いたことがありません」

 と、まるで他人事。

 実は、今年末とされる入会募集の期限切れと同時に、BGSは会員置き去りで店仕舞いをする公算が大。その結果、テキシアやOZプロジェクトに続く仮想通貨詐欺事件の続編が演じられるかもしれないのである。

週刊新潮 2021年11月11日号掲載

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