「茂木・新幹事長」は線香でも公選法違反、“おい、デブこの野郎”と秘書にパワハラ、携帯をへし折って辞めた秘書も(第3回)

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茂木事務所が表にまとめたリスト

「お線香の値段は1000円とか高ければ1500円まで。購入先は、普段からお世話になっている選挙区内の葬儀屋さんで、宛名は事務所で領収書をもらうようです。これを本人が直接渡しに行く場合と秘書が配るケースとがあり、前者は規模の小さくない企業の社長とか日頃から大きなサポートを受けている方や、そのご両親が亡くなった時に限って。後者は、それ以外の親しい人になりますね」(茂木事務所関係者)

 本人が出張る場合は「代議士対応」、秘書が回る際は「秘書対応」と事務所内では色分けしているという。

「代議士対応だと、茂木とドライバー役の秘書がワンセット。お線香はトランクの中に、A4程度の大きさの紙袋に小分けして入れておきます。茂木がクルマを降りている間に、秘書はトランクからお線香1セットを取り出し、後部座席に置いておく。その繰り返しですね。当初、『秘書対応』に指定された対象でも、“ここはオレが行く”と訪問前の打ち合わせで覆ることもままあるんです」(同)

 これらを茂木事務所が表にまとめたものがリストとして存在する(写真)。故人の氏名・享年・命日・死因、葬儀に事務所の誰が出向いたか、遺族の氏名と肩書き・役職までが網羅されている。

こっちからじゃ、入れねえだろっ!

 リストについて、茂木事務所の関係者が打ち明ける。

「まず、足利(政党支部所在地)・佐野・栃木という3地域の各事務所が個別に配布先を決める。そして7月に入ってから毎週末、3事務所合同の秘書ミーティングにおいて、その配布先で本当に良いのかどうかを揉む。物故者やご遺族の肩書き、組織にしっかり貢献してくれていたか否か、が配布先の選定基準。代議士に直接回ってもらう場合、相手方が配布予定日にご在宅かも当然、調べます」

 そしてこの関係者は、茂木氏の人との接し方について触れて、

「“このハゲー”発言で有名になった豊田真由子さんに負けないくらい、本人(茂木氏)もすごく怒鳴るんです。“おい、デブこの野郎”とかは普通に言う。些細なミスでもネチネチずっと説教するから、ある秘書は我慢できずにキレて、携帯をへし折ってそのまま辞めたと聞いたことがあります。だから茂木事務所の秘書は辞める人がたくさんいて、一時はハローワークで求人を出していたくらいなんです」

 と明かし、こう続ける。

「運転していて“こっちからじゃ、入れねえだろっ!”みたいに。怒られたくない秘書は、初盆の何日も前からルートの下見をします。本人を訪問先にどう送り届けるか、実際に運転して確認するのです。ナビや地図だけでは、訪問先の家の正面ではなく裏側についてしまうこともありますから。更に、次の訪問先までの時間も計っておいて、“どれくらいだ?”と訊かれたら、答えられるように準備しておきます」

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