木下都議の初登庁に議会は大混乱 議員らの“まず辞職しろ”の声を無視して控え室に“籠城”

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議員らの猛反発で理事会は開催されず

 だが、理事会は開かれなかった。木下氏と入れ替わりに、理事たちは委員会室からぞろぞろと退出。全理事が木下氏の出席に反発して、退席してしまったのである。ここで木下氏を委員会に入れてしまったら、彼女の議員活動継続を認めてしまうことになることを議員たちは恐れたのだ。

「今日は年に一回、水道局の事業全般について質疑が行われる予定でした。通常の委員会だと、条例の改正案など、予め決められた案件に限定した質問しかできませんが、全般質疑の日は何でも聞ける貴重な日とあって、各委員はこぞって質問を用意していました」(議会関係者)

 木下氏がやってきたことで、このような大事な委員会が開かれなくなってしまったのである。

 その後、木下氏はどうしたかというと、都民ファーストを離党後、一人で立ち上げた会派「SDGs東京」の控え室に閉じこもった。“仲間外れは許さない”とばかり、理事会が再び開催されるのを待ち始めたのであった。

 他の議員たちは木下氏が帰ればすぐにでも理事会を招集し、委員会を開催したいところだが、木下氏がなかなか帰ってくれない。“我慢比べ”が始まってしまったのだ。

トイレみたいです!

 そんな両睨みを待ち続ける40人の報道陣。籠城から2時間経過した午後3時頃、突然、木下氏が控え室から出てきた。理事会に向かうのか? はたまた、あきらめて帰宅か?

 木下氏が向かっていく方向に大挙して走り出す記者たち。だが、やがて広報課の職員から、「トイレみたいです!」という声が上がると、一斉にため息が溢れた。

「ばかばかしい!」

 ある記者がたまりかねて本音を発すると、「ほんとだよ……」「早く帰ってくれよ」と皆、堰を切ったように口々にこぼすのであった。

 午後6時現在、籠城は継続中である。誰か早く彼女に“引導”を渡してくれないものだろうか。

デイリー新潮取材班

2021年11月9日掲載

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