木下都議の初登庁に議会は大混乱 議員らの“まず辞職しろ”の声を無視して控え室に“籠城”
時折、息を荒くして苦しそうに……
丁重に頭を下げた後、うつむきながら話を続けていく。
「この間、多くの方々からご意見、お叱りの言葉、ご批判をいただいて参りました。私への議員辞職を求める声があることも承知いたしております。そして、また都議会におきまして、二度の辞職勧告決議案が出されたこと、大変重く受け止めさせていただいております」
「あわせて2000件ほどの多くの皆様の声にお答えして参った4年でございました。そういった中で、厳しいご批判を受ける一方で、ぜひ続けてほしい、また力を貸してほしいという声があることも事実でございます」
「償うべき罪はしっかりと償う。このことを行ったうえで……、失われた信頼を回復することは大変厳しい道のりであることを覚悟いたしております。が、ひとつ、ひとつ、これからの、議員活動のなかで、……答えを導きださせていただければと考えております」
時折、息を荒くして苦しそうに語る木下氏。この間に支給された計約192万円の給与は全額NPO団体に寄付したと報告し、150万円の政務活動費も受け取らない考えを述べた。また、10月半ばに事故の被害者と示談が成立していたことも明かした。
質疑を打ち切り、委員会室へ向かった木下氏
その後、質疑応答となった。
――無免許でなぜ運転をされたんでしょうか。
「これにつきましても今聴取を受けている内容でございまして……。現時点では申し訳ございません」
――無免許で運転されているという自覚はあったのでしょうか。
「申し訳ございません。現在、それについてもお話しできません」
――議員を続けるということですけど、これだけ批判の声が出ています。議会で二度も議員辞職勧告が出ていますが。
「先ほど、議長、副議長からもお話しいただいたところでございます。二度も辞職勧告決議案が出ていること、それは議会の意思、それと議会を構成する多くのお一人お一人選ばれた有権者のみなさまの意思だと、重く、重く受け止めております……」
これで一問一答は終わり。記者たちが納得いく説明もないまま、木下氏は行ってしまった。早速、議員活動を再開すべく、午後12時半から予定されていた「公営企業委員会」の理事会へと向かったのである。理事会とは委員会を運営する理事らで構成される委員会前の準備会議のような場だ。
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