韓国でバカ売れ「反日不買があっても諦められない」という日本のゴルフウェア…日本車での来場を禁止したゴルフ場も
キャディは人材難に
韓国は、空前のゴルフブームを迎えている。1ラウンドのプレー費が日本のバブル時の価格とそう変わらないほどに高騰し、キャディの求人難まで生じるほどだ。そして、一時ほどではないにしても日本製品不買運動が世間にまだ深く根差しているにもかかわらず、日本メーカーのゴルフウェアが飛ぶように売れているという。現地在住・羽田真代氏のレポート。
【写真】日本車を拒絶すると訴えるゴルフ場、そこで使用されているヤマハ製のカート
韓国当局が今月3日に発表した「年度別キャディフィーの推移」によると、一般ゴルフ場のチームあたりのキャディフィーは6400ウォン(約620円/2011年)から13万600ウォン(約1万2540円/2021年10月)へ、そして会員制ゴルフ場でも13万4400ウォン(約1万2900円/2021年10月)と共にかなり上昇している。また、キャディフィーが13万ウォンを超えるゴルフ場は全体の94.0%(会員制の場合は全体の84.7%)に及んでいるという。
急激にゴルフ人口が増加したことからキャディの確保が追い付かず、即戦力を求めるゴルフ場側は育成よりも、他で経験を積んだ人材をスカウトすることを選んだ。これがキャディフィーの高騰に一役買っている。
韓国でゴルフ人口が増加し、キャディフィーが急騰している背景には、新型コロナウイルスの流行がある。海外旅行はおろか、外出自粛によって街で買い物を楽しんだりみんなで集まったりすることがなかなかできない中、さまざまなストレスの息抜きをゴルフへ求める動きが活発化していたのだ。
ゴルフ人口は10%以上増
一体、どのくらいゴルフ人口が増えているのか。昨年のゴルフ人口は2019年から約46万人も増加した515万人だと推算されている。
特徴的なのはゴルフ人口全体の65%がMZ世代と呼ばれる若年層世代で、ゴルフ経験3年足らずの初心者が急激に増加している点だろう。この世代は、1980年代半ばから1990年代初頭に生まれた「ミレニアル世代」と、その後の1990年代後半から2010年の間に生まれた「Z世代」の2つの世代を合わせたものだ。
今までビジネスの延長線上としてゴルフを楽しんでいた世代とは異なり、MZ世代では運動目的やゴルフウェアやグッズを通じて自身の個性を表現するチャンネルとしてゴルフが利用されているようだ。
[1/3ページ]