秋は「真犯人フラグ」「じゃない方の彼女」など3本 「秋元康」が企画するドラマの作られ方

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 AKB48のメンバーたちがヤキモキしているとか。プロデューサーの秋元康(63)がドラマにハマっているからだ。今期は「真犯人フラグ」(日本テレビ)、「じゃない方の彼女」(テレビ東京)、「この初恋はフィクションです」(TBS)の企画と原案(「じゃない方」は原作)を担当している。しかも12月には、同じく企画・原案を担当した「あなたの番です 劇場版」の公開も控えているのだ。

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 3本ものドラマを同時に手がける秋元だが、かつて彼はインタビューで、作詞家という肩書きにこだわりがあると答えている。確かに、美空ひばりの生前ラストシングル「川の流れのように」(89年)をはじめ、ヒット曲は多数。チャート1位になった楽曲は200作を超え、シングル販売総数は1億22万6000枚(15年末にオリコンが発表)に達している。ちなみに2位の阿久悠が6834万枚だから、“No.1作詞家”と言っていいだろう。

 とはいえ、秋元の本業とは何だろうか。民放プロデューサーが振り返る。

「作詞家を名乗るようになったのは、ひばりさんの曲を手がけてからだそうです。そもそも彼が芸能界に携わるようになったのは、高校2年の時に受験用のノートに書いた『平家物語』のパロディを、ニッポン放送に送ったところから始まります。それが当時の人気放送作家・奥山侊伸氏の目に止まったことでニッポン放送に出入りするようになり、学生時代からアルバイト感覚で放送作家として活動を始めました」

 ところが、放送作家だけでは不安もあったらしい。

80年代は大ヒット

「東大へ入って大蔵官僚になるのが夢だったそうですからね。堅実な人生を歩みたかったわけです。放送作家と同時に作詞も始めて、最初のヒット曲は稲垣潤一の『ドラマティック・レイン』(82年)、翌83年には長渕剛の『GOOD-BYE青春』もヒットしました」

 この年、構成を担当した「オールナイトフジ」(フジテレビ)がスタートし、女子大生のオールナイターズが大人気に。その女子高生版が、85年に始まった「夕やけニャンニャン」だった。

「80年代は、工藤静香もいたおニャン子クラブや、とんねるず、キョンキョン(小泉今日子)の『なんてったってアイドル』などの作詞を手がけ大ヒットします。その総仕上げと言っていいのが、ひばりさんでした」

 ところが90年代に入ると、ヒット曲から遠ざかる。秋元自身がインタビューでこう答えている。

《80年代は、書く曲ほぼすべてがヒットしました。だから次も必ずヒットさせようと思って、スタッフに対する指導の仕方や指示が厳しかったですね。でも、それが無理だとわかって肩の力が抜けた。(中略)90年代の僕は、映画やCM制作といった分野に楽しみを見出していた》(朝日新聞・11年12月15日付)

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