マイナンバーカードでの接種証明書申請がスタート デジタル庁の狙いは?

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デジタル庁の実績づくり

 これまで接種証明書の発行には健康保険証や、運転免許証、マイナカードなど身分証明書が求められた。しかし“スマホ版接種証明書”については、マイナカードがなければ申請できない。でも、なぜマイナカードなのだろう。

「いうなればデジタル庁の実績作りです」

 とは前出の記者。

「マイナカードの交付が始まって5年以上経ちますが、その間、5千円分のポイントを配ったり、クレジットカードとの紐づけ、また保険証としても使えるようにするなど、政府はあの手この手で普及に努めてきました。しかし、交付率はいまだ38.4%というのが実情です」

 ITジャーナリストの井上トシユキ氏によれば、

「マイナカードを保険証として使えたとしても、盗まれた時のリスクが増すだけ。政府による“普及策”は、あまり普及に役立ちませんでした」

 で、新しくマイナカードの普及業務を担うデジタル庁が一計を案じたわけか。

 それにしても、わざわざマイナカードでの申請に限定したところで交付率が上がるとは限らない。デジタル庁ではスクリーンショットなどによる偽造防止対策を取るとしているが、まだ3割近くいる未接種の国民を意味もなく排除するだけではないのか。

週刊新潮 2021年11月4日号掲載

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