尾身会長は「専門家の皮を被った政治家」 科学的なデータをあえて無視する態度(古市憲寿)

  • ブックマーク

 1914年、サラエボで起こったテロ事件から、第1次世界大戦は勃発したとされる。4年にわたる戦いでは、数十もの国が関与し、約1600万人が命を落とした。凄惨な戦争だった。

 だが戦争終結から100年以上が経った今でも、なぜ戦争が起こり、ここまでの規模になったかは、定説をみない。実は、当事者自身が戦争の目的を理解していなかった可能性もある。

 ある研究者は、大戦に関わった人々を「夢遊病者」と呼ぶ。「彼らは用心深かったが何も見ようとせず、夢に取り憑かれて」いたというのだ(クリストファー・クラーク『夢遊病者たち』)。...

つづきを読む