松坂大輔がレ軍時代「ポールを掴んで肩を痛めた」と発言 評論家は「大人の発言」と指摘する理由
とっさにポールのようなものを掴むと、右肩を痛めてしまった──現役を引退する西武の投手・松坂大輔(41)の発言が、波紋を呼んでいる。
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【写真3点】まさに天国と地獄──大リーグ、ボストン・レッドソックスでの松坂大輔は、1年目は圧倒的な存在感でマウンドに君臨した。だが、次第に失速していく
10月19日、松坂は引退会見を行った。記者から「最後に自信を持って投げられたのはいつか」と問われると、「2008年の5月か6月か」と答えたのだ。担当記者が言う。
「松坂さんは2006年のオフにポスティングシステムの行使が認められました。独占交渉権をレッドソックスが獲得し、総額5200万ドル(約59億円)の6年契約を結びました。2007年に大リーグデビューを果たしたので、2008年はレッドソックスで2年目のシーズンだったことになります」
松坂の回答を裏返すと、レッドソックスの3年目からは自信を持って投げられない状態だったことになる。
これだけでも相当にインパクトのある発言だ。しかし、続く説明は更に衝撃的だった。
スポニチアネックスは会見当日の午後2時に、「松坂大輔 右肩痛めたのはアクシデントだったこと明かす レ軍時代の08年『足を滑らせて、とっさに…』」の記事を配信した。速報に値するニュースだと判断したのだろう。同記事から松坂の発言を引用する。
《「チームがオークランドで遠征中で、その前の試合で投げてブルペンの日。ロッカーからブルペンに向かう途中で足を滑らせた。とっさにポールのようなものをつかんだ。その時に右肩を痛めてしまって、そのシーズンは大丈夫だったが、オフからいつもの肩の状態じゃなく、そこから肩の状態を維持するのに必死だった」と明かした》
故障者リスト入りの事実
「松坂さんの発言を報じたのはスポニチだけではありません。福岡・西日本スポーツの電子版や、野球専門のネットメディア『Full-Count』、日テレNEWS24なども、肩を痛めた原因を記事にして配信しました。何しろスポーツ紙の記者でも初めて聞いた話なのです。ニュースバリューがあると判断されたのは当然でしょう」(同・記者)
松坂は「5月か6月」と説明したが、調べてみると5月で間違いないようだ。
「5月22日、松坂さんはロイヤルズ戦に登板し、負けなしの8連勝となりました。そして翌23日からアスレチックスと3連戦を戦っています。また5月27日に右肩回旋筋腱板の張りを訴え故障者リスト入りしています」(同・記者)
松坂の1年目は15勝12敗、防御率は4.40だったが、2年目は18勝3敗、防御率は2.90だった。メジャーにはすぐに順応し、「松坂はどこまで活躍するのだろう」と日米のファンが期待していた。
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