ハライチ岩井の発言「番組アンケートが嫌い」が思わぬ波紋 業界を変える一石に?
思わぬ波紋
わずか2分程度のトークだったが、これを重く受け止めたのはテレビマンだ。民放ディレクターが言う。
「バラエティ番組全般で、台本用に事前アンケートを採る番組が一般的になっています。芸人やタレントのみならず、俳優やアーティストにも回答をもらいます。例えば、旅番組のゲストにロケ地での思い出を尋ねたり、歌番組でもトークネタを披露する際にアンケートを行うこともあります」
その程度であれば、岩井も川島も不満は漏らさないだろう。
「確かにここ数年は、アンケートの質問数が多くなっていると思います。さすがに40~50問は滅多にありませんが、10~20問が一般的です。ただ、無茶ぶりな質問をされたり、返信までの時間が少ないなど、多忙なタレントにとって面倒であるのも事実でしょう」
アンケートを基に番組を作っていたのか。以前は違ったのだろうか。
「昔は番組スタッフがゲストに直接会って取材することが多かったんです。ディレクターが直接聞いて、そこで深掘りしたりしないと、ネタになるかどうかの判断は難しいからです。今でもゲストが1組という番組では対面取材をすることはあります」
なぜアンケート方式になったのだろう。
芸人は必至に書く
「10年くらい前からエピソードトーク重視する“ひな壇トーク”の番組が増え、出演者の人数も格段に増えた。そのため対面ではなく書面でのアンケートになったんです。もちろん、昔ほど時間をかけず、汗をかかずに番組を作っているということも言えますが……」
今やアンケートは重要な資料ということらしい。
「制作側からしたら、アンケートに一生懸命答えてくれるタレントの評判は良く、無回答などが多いタレントの評価は下がります。アンケートを見て、“つまらない”“やる気を感じない”“返信が遅い”という評価が出ると、同じ番組に呼ばれなくなる可能性もありますからね。俳優やアーティストはバラエティ番組に出演する機会が少ないので、あまりノリは良くないですね。マネージャーが代筆、もしくはなりすますケースもあります。しかし、バラエティが主戦場の芸人やタレントは一生懸命に書いてくるケースが多いですね」
そんな中で飛び出した2人の発言は、どう受け止められているのか。
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