「V6解散」、世界中の誰もたどり着いたことのないような場所に到達した6人
目標を作らずに進んできたグループ
これだけの長期間、メンバーの脱退・入れ替えもなく、活動を続けているボーイズダンスボーカルグループは、世界的に見ても珍しい。個性と協調性という一般社会でも両立するのが難しそうな2つを、彼らは自律的に保ち続けたのだ。
もちろんパフォーマンスに関しては“保つ”だけではない。3月に解散を発表して以降も、安易な“まとめモード”に入ることなく、進化をし続けることを自分たちに課しているようにも見える。各音楽番組への最後の出演も、過去のメドレーのみならず、今年発表された最新曲をじっくり披露するなど、その進化を見せてくれている。
26年のその偉業に勝算や計画はあったのだろうか。
坂本昌行は「V6は目標を作らずに進んできたグループです」と明言している(※)。人が簡単に思いついてしまうような目標を設定しなかったこと、強制されなかったことで、彼らは世界中の誰もたどり着いたことのないような場所に、緩やかに辿り着こうとしているのかもしれない。
(※)BAILA homme/集英社 2021年8月発行
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