巨人、シーズン負け越しの3位、最大の責任は誰にあるか【柴田勲のセブンアイズ】
来季は巨人史上最長の16シーズン目
今季が3年契約の最終年だった巨人・原辰徳監督(63)の来季続投が決まった。
今季の本拠地最終戦となったヤクルト戦(23日)に勝ち、3位でのクライマックス・シリーズ(CS)進出が決定すると、巨人の山口寿一オーナー(64)が原監督の去就に関して、「続投を要請して内諾を得た」と明かしたもので、来季は巨人史上最長の16シーズン目となる。複数年契約になる見込みだという。
何度か指摘したが、巨人は「原続投」のタイミングを図っていた。CSに出場したはいいが、ファースト・ステージでいきなり負けてそこで続投発表となったりしたら、また責任論が噴出するのは間違いない。3位でのCS進出を区切りにして、落ち着いてCS決戦に臨んでほしかったのだろう。
いまの巨人を指揮できるのは原だけだ。他に人材はいない。それに巨人はこれまで原に対し莫大な資金を投入してきた。今後回収しなくてはならない。チームの編成権をゆだねられている原の責任は重い。
今季の年俸は8億円でNPB史上2位
なぜV逸したのか、なぜ3位だったのか。それも61勝62敗20分けで2018年以来の負け越しだ。
原因についていろいろ取り沙汰されているが、これはもうエース・菅野智之が一番責任を背負っていると思う。今季は19試合に登板して6勝7敗で防御率3.19だった。
スタートから右ヒジを痛めたこともあって登板間隔を空ける必要があった。コンディション不良もあって4度の離脱があり、規定投球回に達しなかった。
そりゃ、ケガをしたからしょうがない、責めるのは酷だ。こんな見方も確かにある。あるけど、やはり責任から逃れられない。今季の年俸は8億円(推定)でNPB史上2位ともいわれている。年俸が年俸である。14、5勝はしていなければならなかった。エースの不在が大きかった。
巨人は8月下旬からこの菅野に山口俊、戸郷翔征、C.C.メルセデス、高橋優貴の5人を主に中5日で回してきた。先発陣のコマ不足は深刻だ。若手を育ててほしいし、イキのいい投手の台頭が望まれる。それに抑えだ。チアゴ・ビエイラがそれなりの活躍をしたが最後は尻すぼみに終わった。いい抑えが必要だ。
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