無免当て逃げで雲隠れ…年収2000万円「木下ふみこ都議」を辞めさせるたった一つの方法
無免許運転で人身事故を起こし、議会を欠席し続けている都議への批判が殺到している。7月に当選を果たした後、1日も公の場に姿を現すことがない「雲隠れ」状態で、この間に支給された血税は総額400万円あまり。辞めない議員、辞めさせられない議会に有権者のイライラは増すばかりだ。
問題になっているのは、木下ふみこ都議。東京外国語大学を卒業後、大手広告代理店に入社し、内閣府非常勤職員としての勤務経験もある。小池百合子都知事の政治塾「希望の塾」に入り、2017年の都議選(板橋選挙区)に地域政党「都民ファーストの会」公認候補として出馬、3万9230票でトップ当選を果たした。都市整備や男女平等参画、観光事業などの分野で活動し、都ファでは副幹事長や副政調会長にも就任。今年7月4日投開票の都議選で再選した。
問題が発覚したのは、翌5日のこと。フジテレビが独自ニュースとして報道し、各メディアも一斉に報じて「炎上」することになった。都ファはただちに除名処分に踏み切ったが、木下氏は7月6日の当選証書授与式にも姿を見せることはなく、4ケ月近くも「雲隠れ」状態が続いている。
抗議は約2000件
「都民ファーストの会として電話・メール・訪問、または弁護士を通じたやりとり、都議会としても2度の辞職勧告決議を経て、議長から召喚状を送付、昨日までの出頭を求めていましたが、『来ない・辞めない』まま3ケ月が経過してしまいました。あらためて、都民の皆さまには申し訳ありません」。都ファで当選同期の尾島紘平都議は10月14日、自らのツイッターにこうつづった。事態を重く見た都議会は7月23日と9月28日に辞職勧告決議を可決し、10月4日には定例会会期末の同13日までに議長室に出向くことを求める異例の召喚状を送った。だが、木下氏は「体調不良」を理由に欠席。ちなみに、この13日には55歳となるバースデーを迎えている。
都議会関係者は「木下氏への批判が殺到しており、議会としても何とかしないといけないが、決め手を欠いている」と困惑する。木下氏に対する苦情や抗議は約2000件に上り、議員辞職を求める声も相次ぐ。ただ、木下氏は自ら辞めることはないだろうという見方は根強い。
都議としての議員報酬は月額81万7600円、この他に政務活動費として毎月50万円がプラスして支給される。総額は約132万円とかなりの「高収入」だ。このまま10月末を迎えれば、4カ月間で計約528万円の支給となる。加えて、12月1日に在籍していた場合には約205万円の「ボーナス」も渡る。
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