中川郁子元農水政務官と門博文衆院議員、二階派同士の路チュー現場【政治家の黒歴史06】
いろんな人の悪意と、体調と、宇宙の摂理
翌日、中川氏も前言を撤回した。
「この間は動揺して“写真に写っているのは私ではない”と言ってしまいましたが、あれは私です。酔ったうえとはいえ軽率な行動でした。反省しています」
そして、
「いろんな人の悪意と、体調と、宇宙の摂理が一緒になったときに大きな不幸が起きる。その1回目が中川一郎が自殺したときで、その26年後にローマで事件が起き、夫がいなくなってしまった。それと同じようなことが起きたのが、この間のことでした。夫にはこれから報告しますが、“バカなことをしたな。でも、俺もそんなこと一杯してたんだよ、実はな”って言うんじゃないですかね」
妻子ある同僚と唇をむさぼりあったのがバレた不幸を、中川家2代の死と同列に語った挙句、亡き夫の“霊言”を火消しに利用する。中川家、そして支持者に対する背信行為ではないか。
この行為を報じる週刊新潮が発売された後、中川氏はたまらず西新宿の大学病院に“入院”した。
「入ったのはVIPのための個室で応接用のソファまである。1泊7万~8万円だと思います。病室でタバコを吸って怒られたりしたようですけどね」(東京医大病院の関係者)
中川氏にこの点について聞くと、
「あの写真を見てから不眠や不安が続き、抑うつ状態と診断されました。タバコは強い不安感でなにも考えられず、病院で隠れて吸ってしまい申しわけありませんでした。前回の取材でも“宇宙の摂理”とか普段考えていないのに、口をついて出てしまったのです」
3か月後に2人は再会
そして、この騒動から3か月後、2人は再会していた――。
6月30日の午後5時すぎにグレーのスーツ姿で黒塗りのクラウンに乗り込み、議員会館を発った中川氏は2つのホテルで会合を済ませ、7時すぎに世田谷区の自宅に到着。家の中に姿を消したが、30分もたたずに再び外出した。
Gジャンに白いシャツ、膝上10センチほどの茶色のミニスカートに着替えた彼女は近所の居酒屋に入ってテーブル席に座った。
5分ほどして黒いセンチュリーが到着し、スーツ姿の男性2人が降りた。そのうちの若いほうは、店内に中川氏を認めると、「ヨッ」と手を挙げ、顔をほころばせた。その表情に既視感があるのは、男が門氏だったからである。その前を歩く初老の男性は、江﨑鐵磨衆院議員。ここに集まった3人が所属する二階派の事務総長だ。
3人での居酒屋飲み会は、政策論をぶつけあって終了。男2人はセンチュリーに乗り込み、中川氏は雨の中を傘もささず、携帯電話を耳に当て、自宅までのおよそ1.5キロをゆっくりと歩いて帰宅した。
この夜のことを江崎氏に聞くと、
「2人は例の問題で次の選挙が難しいから、激励するために、私が呼びつけたんです」
と話したが、その数時間後には、
「国会議員を4、5人連れて行こうと思っとったけど、都合がつかず、出席した人だけ激励した。3人になったのは偶然。相談に乗ってやってなにが悪い?」
と、言うことが変わったのだった。
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