首都直下型地震で警戒すべき「埋没谷」とは 注意すべき3エリアは?

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二つの対策で「被害を8割減らせる」

 もちろん、100%はない。起きずにすむに越したことはない。しかし、想定し、準備しておくに如くはないだろう。鎌田氏は、

「地震の被害を減らすためにできることは、まずは道路の補強などインフラ整備。もう一つは、知識を身に付けること。この二つがきちんと機能すれば、被害を8割も減らせます。個人で行うことは、本棚や家具の固定や、外出先で揺れたら頭を守ること、家に3日分の水や食料を確保し、医薬品や簡易トイレを準備しておくこと、などです」

 と強調する。そして、若松研究員も言う。

「まずは生き延びることを考えてほしい。それは正直なところ、運と紙一重ですが、シミュレーションをし、自分のなかで想定外を作らずにおくことが大事。自宅で地震に遭うとはかぎらないので、繁華街にいたらどうするか、地下街にいたらどうするか、高層ビルにいた場合は、ということを考えておくといいでしょう」

 また、自分が寝起きしている、あるいは、これから寝起きする場所に選ぼうとしている土地は、地下に埋没谷がないか、地盤が緩い谷地形ではないか、といったことを、3次元マップなどで確認することも重要だろう。そうして防災意識を高めることが、身を守る第一歩になるはずである。

週刊新潮 2021年10月28日号掲載

特集「『首都直下型』震度7でどうなる!? 『地質地盤図』は警告していた! 大揺れ首都圏地下の『埋没谷』に警戒せよ」より

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