公明党が初めて中国批判をした背景 「媚中」に自民党内部から不満、選挙対策の側面も

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ハリボテの対中批判

 ところが、公明党の“媚中”には、同じ与党である自民党内部からも批判が出るようになる。

 学会関係者によれば、

「衝撃的だったのは、月刊誌『正論』8月号に掲載された自民党の長尾敬衆院議員による寄稿でした」

 その内容は、今年6月に閉会した通常国会で“対中非難決議”が採択に至らなかった背景に、反対する公明党の存在があった、と内情を暴露するものだった。

「学会内部はこの記事に怒り心頭。大阪にある長尾氏の選挙区では“衆院選の投票用紙には長尾の対抗馬の名前を書け”という指示まで飛んだくらいです」(同)

 一方、学会幹部の間には、これ以上“媚中批判”が続けば、選挙活動に悪影響が出るという懸念もあった。

「そこで公明党は、背に腹は代えられないとばかりに、中国の人権問題に対する牽制を公約に盛り込んだのです。いわば選挙対策であり、池田先生がご健勝であれば、こんなことはあり得なかったことでしょう」(同)

 ハリボテの対中批判は通用するか。

週刊新潮 2021年10月21日号掲載

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