眞子さまが一時金を辞退されたのは、好ましいことだと思う理由

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私が書いてきた「殿下への進言」

 私はこれまでいってきたことをまとめて、「秋篠宮殿下への進言」というタイトルのコラムや雑誌記事をいくつか書いてこの春に関係者にもお見せした。

 内容は、ひとつは、辣腕の弁護士でも雇って、眞子様や小室母子とも建設的な話し合いをするべきだということだった。眞子様は宮内庁参与などに相談されたというが、それは元最高裁判事や政府高官で、男女間の機微が分かる人ではない。必要なのは、優秀な弁護士であり、人生経験豊かなアドバイザーだと提案した。

 そして、殿下から眞子様と小室圭氏には、次の三つの提案のどれかをとったらどうかとした。

 最初のふたつは、国民の理解が得られるのを待つことを前提にしたものだ。第一は、米国弁護士として確固とした職業基盤を数年かけて確立するまで待つこと。

 第二は、語学力を活かして国際交流団体など堅実な職場に就職し、落ち着いたら、そこでの給与に見合った生活設計をする。

 上記の、いずれの場合でも、400万円問題やそれ以外の借金返済などのめどを立て、それ以外の(三人連続自殺なども含めた)さまざまな疑惑について、世間が納得する説明を母子がして国民の理解を得ることが前提だ。そうすれば、結婚を認め、通常の親戚としての扱いをすればいい。

 上記のように、何年もかけて条件が整うのが待てないというなら、第三の選択として、儀式などは行わず、眞子様が皇籍を離脱し、一時金も受け取らず、今後は皇室行事にも参加しないし、皇室施設内には足を踏み入れない(両殿下などと外部で会うのは別)。また、小室母子には、両殿下もほかの皇族も会わない。ただし、将来、生活ぶりが適切で国民の理解が得られたら、部分的に解禁すればいい。

 あと第四の選択として、もし、二人が結婚を諦めるなら、小室氏の名誉回復と再出発の相談に乗るというおまけも書いた。

 結局、詳細はともかく、私の第三案に近いようなものになりそうだ。論理的に考えればこうなるだろうということでの提案で、私でなくとも考えつく話だが、ここ何年か、ことあるごとに関係者にもいってきたから、間接的に参考にして頂いたかもしれない。

一時金、「辞退できない」という誤解

 そして、宮内庁はこの二人をできるだけ特別扱いしないほうが、国民も好感を持つし、眞子様が庶民として生きていくことに慣れてもらえるし、小室圭氏に間違った思い上がりをしないように誘導もできる。

 出国までしばらくのことだから、ウィークリー・マンションにでも滞在するか、短期の新婚旅行でもして、そのあとは、小室氏の実家に滞在してもなにも構わないのである。かつて、昭和天皇の皇女たちも庶民の家に住んだりして花嫁修業したくらいなので、できるだけ、そのような方向に軟着陸させるほうが、安全第一、警備のしやすさばかりをいうより、よほど将来のためになろうというものだ。

 ところで、皇籍離脱に伴う一時金辞退の話が、ずいぶんと話題になっているが、いろいろ誤解もありそうだ。

 この問題については、婚約直後から私はさまざまな形で取り上げてきたし、辞退の可能性について最初に論じたのもおそらく私なので、少し解説したい。

 この一時金については、辞退できないはずとか、警備費用の前払いだとかいう話があるが、まったく根拠はない。たしかに、辞退を予定した規定はないが、辞退を認めないという法律の主旨とも読めない。

 私は内閣法制局経験者など行政法務のプロとも議論したが、辞退できない、さらには、支給しないということを排除したものとは読めないということで意見は一致している。また、支給するとしても、極めて少額の支給とすることを妨げる条文もない。

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